もうひとつの「きみに読む物語』
今日は朝からずっと雨の神戸。昨日になってようやく桜の開花宣言が出たけれど、気温が下がったので桜の蕾は開くのを見合わせているかも。ただ開花宣言に先駆けて、すでに開いている桜をいくつも見かけた。昨日見た桜がこんな感じ。
古木だけれど、しっかり今年も咲いてくれている。神戸六甲の山麓線という通りで、桜の名所として知られてきた。だけど古木が増えたことで、ここ数年で植え替えが進んでいる。
この子も若い木に負けずに見事な花を見せてくれている。これから2週間ほどは楽しめるはず。神戸の灘区は桜の名所が多いので、歩ける限りは今年の桜を楽しもうと思っている。
さて、『きみに読む物語』という映画を知っているだろうか? ライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムスげ共演した、感動の涙が止まらない素晴らしい恋愛作品。この作品を愛するあまり、ボクは原作も読んだ。
この原作の小説がさらに感動を誘う。ライアン・ゴズリング演じるノアと、レイチェル・マクアダムス演じるアリーの大ファンになった。第二次世界大戦の前に出会った二人。ノアが暮らす街に、ひと夏だけ住んでいたアリー。アリーは裕福な家の娘で、貧乏なノアと釣り合わないと思ったアリーの両親によって引き離される。
だけど戦争が終わってから二人は再会した。アリーは婚約者がいたのに、ノアとの結婚を決める。その恋愛物語は、高齢者になったノアがアリーに語っていたものだった。なぜなら年老いたアリーは認知症になっていて、夫のノアのことがわからない。だけどこの物語を聞くと、二人のことを思い出すという奇跡の物語だった。
映画では完全に記憶を戻したアニーとノアが、二人同時に亡くなるという奇跡で終わる。でも原作はちがう。ノアはアニーを看取ったあとも生きていた。そしてその原作には、なんと続編があった。
2023年 読書#32
『きみに読む物語 もうひとつの愛の奇跡』ニコラス・スパークス著という小説。ノアとアリーには4人の子供がいた。初めての子供がジェーンという女性。今回の主人公はそのジェーンと結婚したウィルソン。
ノアはまだアニーと過ごした老人保養施設で暮らしていた。娘のジェーンとウィルソンの夫婦には子供が3人いる。ある日、ウィルソンは自分の大きなミスに気が付く。結婚29年の記念日を完全に忘れていた。そのことがきっかけで、妻のジェーンとの間に大きな溝ができてしまう。
といってもそれ以前から二人はうまくいってなかった。真面目すぎるウィルソンは弁護士の仕事に必死だった。子育ては妻に任せっきり。つまり日本でもよくある熟年夫婦の危機だった。後悔したウィルソンは、義理の父親であるノアに相談する。
そして密かにある計画が実行されることになった。そして1年後。結婚30周年のサプライズを計画していたウィルソンにある出来事が起きる。次女のアンナが結婚すると言ってきた。日程の関係で両親の結婚記念日にしかできない。
そこでウイルソンとジェーンは娘の結婚準備に奔走する。ということで物語が進んでいくけれど、ラストにとんでもない大どんでん返しが用意されている。なんとなく予感しながら読んでいたボクでさえ、おぉ、そう来たか〜! と思わず喜びの声をあげてしまった。そして本気で泣いた。もちろん感動の涙。
この感動を味わいたい人のために、その理由は内緒にしておこう。死んだはずのアニーの気配も感じられる内容。もちろんノアとアニーの回想録も盛り込まれている。もしこの続編を楽しむなら、ボクと同じ順序で体験するのがベストだと思う、
まずは映画を観る。主演のい二人が素敵だから、きっと彼らを好きになるはず。
次に原作を読む。そうすることで、映画の舞台背景や情景が脳裏に刻まれていく。
そして最後にこの続編を読む。そうすれば素晴らしい感動体験ができるはず。なんて素敵な人たちなんだろう。今のボクの人生で、彼らに出会えて本当に良かったと思っている。
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