デジタル給与は怖いよ
ボクが定期的に見る悪夢がある。目覚めてからしばらくは、現実世界に意識が戻るまで心臓がバクバクしている恐ろしい夢。
それは社員の給与計算を忘れていた夢。一般的には20日締で25日払いというパターンが多い。だから21日にタイムカードをチェックして、欠勤や遅刻、そして残業時間を集計する。それからパソコンにデータを入れて処理を行い明細を出力する。祇園の芸舞妓事務所で働いていたときは手計算だったけれど。
その後は現金支給なら金種表を作成して銀行に支払い処理を依頼。振込でも当時はFAXで社員別の明細を送っていた。当然ながらそれ以前に会社の資金繰りが必要だし、25日に支給できるように数日前には銀行に依頼しなければいけない。
でも夢の中で気づいたらその日は24日。つまり翌日が支払日。なのに計算もしていないし、資金繰りも銀行への出金依頼もまだ。必死で対応策を考える。実際にそんな経験をしたことはないのに、定期的にこの夢を見てパニックになる。
ところがもしそんな事態になった場合、支払い前日でも処理できるかもしれない。来月からだけれどね。
PayPayが「デジタル給与」事業参入へ 4月上旬にも申請方針
今年の4月1日からデジタル給与が解禁になる。従来なら会社の口座から現金を引き出して支給するか、社員の口座へ給与が振り込まれる。でも来月からは給与を「資金移動業者」の決済アプリに送金することが可能となる。
ということでさっそくPayPayが4月上旬に厚生労働大臣に申請するそう。楽天ペイも参入を検討しているので、au PAYやd払いのdocomoも参入を検討しているかもしれない。
デジタル給与を採用した場合、具体的にどのような処理をするのかわからない。でも会社の口座から給与額を送金するとしても、デジタル給与なら即日処理が可能だと思う。だからボクの夢のようなことが起きても、どうにか対応できるかもしれない。便利な世の中になったよね。
ただし、デジタル給与は怖いよ! 導入を検討している企業は、社員にその点を説明しておくべきだと思う。
デジタル給与の送金先になる「資金移動業者」は銀行ではない。つまりその会社が倒産したとき、残高が保証されない。既存の銀行なら1000万円まで預金が保護される。だけどデジタル給与は一瞬で消えてしまう可能性がある。
もしボクがデジタル給与払いの会社に勤めているとしたら、毎月給与の送金を確認したらすぐに銀行へ移す。手数料がかかってもいいから、そのままにしておかない。決済アプリには小遣い程度の少額資金を置いておく程度だと思う。便利だけれど特質を理解しておかないと、大切な資産を失うことになるよ。
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