ピュアな恋愛物語で癒されよう
昨日のブログで書いたプロジェクトが正式決定。ということで今日から作業に突入した。もう少し煮詰まったら色々と発表できると思うけれど、とにかく今は作業に全力で集中しようと奮闘している。
ただ年齢的にも無理ができないので、ペース配分が大切。適度に休憩を挟みつつ、ほっと心が癒されることも必要になってくる。そんな癒しの気分に浸りたい時に、ぴったりの小説を紹介しよう。
2023年 読書#42
『赤と青とエスキース』青山美智子 という小説。この物語をすでに読んだ人なら、何が赤で、何が青で、何がエスキースなのかわかるはず。ちなみにエスキースというのは絵画の下絵のことを指すそう。新しい作品なのでネタバレはしない。知ってしまうと最後に癒されないからね。
複数の章に分かれていて、それぞれに物語が進行する。
『金魚とカワセミ』
『東京タワーとアーツ・センター』
『トマトジュースとバタフライピー』
『赤鬼と青鬼』
という4つの章立て。物語の基本となるのは、『金魚とカワセミ』という最初の章。オーストラリアのメルボルンに留学したレイという日本人女性が主人公。留学先で孤独を感じていたレイは、ブーというあだ名の日本人男性と知り合う。そして二人は恋に落ちる。
だけどこれは期間限定の恋だった。レイは1年の留学が終われば日本へ帰る。ブーは日本人でありながらオーストラリアから離れられない。それで二人は期間限定の恋をすることになった。だけどやはり切ない。最後の思い出として、ブーの知り合いだった若い画家にレイの絵を描いてもらうことになった。
これが物語の基本。そしてその絵が残りの3つの章にも登場してくる。小説を読み慣れている人ならわかるだろうけれど、レイとブーの本名が明かされていないことがポイント。
最初の章から最後の章までは30年ほどの時間差がある。だけどいつまでも変わらずにいるのはレイが描かれた絵画。だけどそれぞれの物語には登場するのは、その絵だけではない。実はレイもブーもさりげなく、あるいは大胆に登場している。
そして全ての章が終わってエピローグになると、4つの物語に登場していた二人の正体が明かされるという設定。もちろん悲劇ではなく素敵なハッピーエンド。ここまでのストーリーを思い返すことで、それまでの二人の人生がイメージできるようになっている。この物語で癒されたので、明日も作業に集中しよう。
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