習慣化の盲点に要注意
しばらく通常の読書と映画鑑賞から離れているので、ちょっと寂しい想いをしている。今週いっぱいの辛抱なので、どうにか乗り切るしかない。
それでも毎朝4時台には起きて、電子書籍での読書を継続している。4冊の本を同時進行で読んでいるので、読了には時間がかかるけれど。
今朝は久しぶりに読了した。
2023年 読書#46
『習慣を変えれば人生が変わる』マーク・レクラウ著という本。いわゆる自己啓発本。100のポイントにまとめてあって、なかなか面白かった。要するに人生を前向きに変えていこうとするなら、自分の現在の習慣を見直し、新しい習慣を上書きしていこうという内容。
実際にボクがやっていることも書かれていたし、なるほどと感心することもあった。著者が習慣化の重要性について述べていることに同意する。何かを習慣にするまでには時間がかかる。ボクが早朝に読書するのも、習慣になるまでには時間がかかった。
毎朝当たり前のように掃除をしているけれど、これだって習慣化の賜物。一度習慣として身につけば、面倒だと思うことなく掃除ができる。たまにしかやらないから、掃除が嫌いになってしまうだけ。
ただ習慣化には盲点がある。この本はそこに触れていないのが残念だった。
習慣化の盲点が何かわかるだろうか?
『習慣化は執着化しやすい』ということ。
前向きに思うことがあって習慣にするのはいい。そのために時間をかけることは大切。だけどいつしかそれが執着となってしまうことがある。つまりやらないことに違和感を覚えてしまう。あるいはその行為をやめることに罪悪感を持ってしまう。
ボクは以前、早朝の4時半に起きて瞑想をしていた。かなり長く続けて、習慣として身についた。だけどいつしか瞑想が執着化していた。体調不良で起きられないと、瞑想をしなかったことに罪悪感を持ってしまう。とにかく何が何でもやろうと必死になる。
瞑想はいつだってできる。歩いているときも可能。なのに早朝の4時半に執着してしまうと、できない自分を責めてしまう。これは瞑想が持つ本来の意義から外れてしまう。他のことに関しても同じで、習慣化が執着化に変容してしまうと、決してプラスとは言えなくなる。
習慣にするのは大切。とてもいいことだと思う。だけどそれと同じくらい柔軟性を意識するべき。目的はより良い人生を送ることであって、何かに固執してやり続けることではない。必要がないと思ったとき、気持ちよく手放せる心の余裕が必要だと思う。
この本にもう一つだけ苦言を。ポジティブ思考を強調し過ぎだと感じた。ポジティブを前面に出しすぎると、ネガティブを否定してしまう。人間はバランスの生き物であって、ネガティブな感情も大切にするべき。そこから学べることは限りない。
仏教的な言い方になるけれど、『中庸』という精神が大切だと思う。ポジ、ネガのどちらに流れても、それを経験として中庸に戻ってくる。そのことを無視すると、ネガティブから学ぶ機会を逃してしまうと思う。
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