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高羽そらさんインタビュー

死の定義が揺らぐ医療現場

現代医学において腎不全は治療不可。それゆえ尿毒症を防ぐために人工透析をするか、腎臓移植という選択肢になってしまう。我が家の猫も慢性腎不全。だけど人間よりもさらに選択肢が狭くなる。薬で腎臓の働きを助けるか、それが無理なら脱水を防ぐための点滴しかない。

 

猫の腎臓病治癒薬として期待されているAMIは、まだまだ時間がかかりそう。だから猫の腎臓移植も行われているらしい。だけどその腎臓はどこから手に入れたの? それを考えると恐ろしくなってしまう。

 

人間の場合、臓器移植に関しては厳格なルールが定められている。一般的には脳死と判定されて、かつ臓器移植の同意が確認できたらゴーサインとなる。ところが海外においては、脳死がもはや人間の死とは認定されなくなってきたらしい。脳死と判定されるまでに、臓器移植が実施されている。死の定義が以前と大きく変化しつつある。

 

揺らぐ死の定義ー増えつつある脳死「していない」患者からの臓器移植

 

いろいろと考えさせられる記事だった。アメリカにおいては、臓器移植を待っている人が登録されている人だけで10万人という状況。一人でも多くの命を救うために、移植する臓器が必要になっている。だけど従来のように脳死判定を待っていると、臓器によっては移植に使えなくなる。

 

そこで最近のアメリカではDCDという新しいシステムが採用されているそう。回復の見込みのない患者が昏睡状態となった時、生命維持装置を外して心臓を止める。それで5分間が経過したら、『死』と認定される。もちろん家族の同意が必要。

 

つまりまだ脳死に至っていない患者の臓器を摘出するということ。もちろん医学的な裏付けがあって、脳死でなくても回復の見込みがないという判定はできるとのこと。ところがDCDでも血流が停止することで、使えない臓器が出てくる。

 

そこでさらに新しいシステムが採用されつつある。それは「NRP(normothermic regional perfusion)」というもの。心臓を止めて5分間待つのは同じ。それで『死』が認定された直後、酸素供給と血流を回復させる循環装置に繋いで心臓を再び動かす。止めた心臓を再び動かすんだよ〜〜!

 

そうすれば臓器に血流が復活することで、移植する臓器を保存できるそう。もちろん脳への血流は復活しないように処置される。だって意識が戻ったらシャレにならない。この点に関しては、医療の専門家でも意見が分かれているらしい。脳への血流を完全に止められるかどうかが懸念されているから。

 

NRPを採用される患者が治癒することはない。それは確実らしい。だけど5分間心臓を止めただけで、臓器移植のためにもう一度心臓を動かすことに言葉にできない違和感を覚えてしまう。ここまでくると死の定義が全く見えてこない。

 

ただこのNRPによって救われる命がある。もし自分や家族が移植を待っている状況なら、NRPに期待するだろう。そう考えると頭ごなしに否定できない。どうせ助からない命なら、救える命のために動くべきでは? 理屈としては理解できるけれど、やはり釈然としないものを感じてしまうなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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