『どうする家康』を追い越した
今週は通常モードに戻って、ドラマの録画も全て消化済み。それどころか、ついにドラマの時系列を追い越した。
2023年 読書#50
『徳川家康〔5〕うず潮の巻』山岡荘八 著という小説。大河ドラマの『どうする家康』をより楽しむため、有名な作品である山岡荘八さんの『徳川家康』を読破中。文庫本で全26巻なので、まだまだ先は長い。
それでもこの第5巻でドラマに追いつき、そして追い越した。最新のドラマでは三方ヶ原で武田信玄に大敗した家康が、家臣の犠牲によってどうにか浜松城へ戻った。そして徳川軍の体制を立て直そうとした時、信玄の訃報が入ってきた、というところで終わり。
小説の方でも前半から中盤にかけて三方ヶ原の合戦が描かれていた。そしてドラマと同じくいきなり武田軍が撤退するという事態を迎えた。そして信玄の死を疑うという段階。同時に後半で描かれていたのは、家康の正室である築山殿こと、瀬名の裏切り。
歴史的な事実では、武田勝頼と通じていたことで、家康の嫡男である信康と瀬名は信長の命によって命を奪われる。これは有名なエピソードなので、知っている人は多いはず。そしてこの小説では、瀬名を圧倒的な悪役として描いている。
側室を持った家康に嫉妬。その結果として家臣と肉体関係を持つだけでなく、武田方の間者とも関係を持ってしまう。瀬名は武田勝頼に密書を送り、徳川家が滅んだ後は息子の信康に岡崎城を与え、自分は他の武将の後妻に入ることを確約させている。とにかくかなりヤバい女性。
そのうえ、浜松にいる側室を殺すために刺客を放ったり、信康の正室である徳姫を殺そうと画策する。信長の娘だよ!
すでに第6巻を読み始めている。まだ最初だけれど、裏切り者によって岡崎城を武田方に明け渡す手配ができた段階まで読んだ。当然ながら失敗するのは歴史が証明している。ということでドラマを追い越したところで、次はドラマの展開が気になった。
ドラマでは小説と違って、家康と瀬名は仲睦まじい夫婦として描かれている。だから瀬名が家臣と肉体関係を持ったり、武田方に内通するという気配もない。そうなると180度の展開が必要なわけで、どのようなストーリーになっていくのだろう? これはかなり興味深い。
『誤解』という形で信長の逆鱗に触れた、という展開? それとも徳川家を守るという何らかの意図があって、謀反を画策するしかなかった?
小説は悪女のままで進行するだろう。そんな瀬名を小説で観察しながら、パラレルワールド的なドラマの瀬名の動向に注目したい。想像しているだけで楽しいので、事前に調べずにドラマを鑑賞しようと思っている。
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