暑さより人の攻撃性を増すもの
秋雨前線が少しずつ南下しているせいか、ここ数日は曇り空が多く、時にはにわか雨が降ったりしている。それでも相変わらずの熱帯夜で、最低気温は25度を超えている。そして最高気温も30度超えの真夏日。もうお彼岸なのに。
これだけ暑い日が続くと、身体だけでなく心の健康にも影響しそう。暑い日が続くとうんざりだし、イライラする気がする。そんな暑さに対する人間の影響を研究した結果が興味深かった。
気温が高いと、人間の心に様々な影響があると言われてきた。
「気温が上昇すると自殺率が増加する」
「暑い日が続くとメンタルヘルスが悪化しやすくなる」
「暑すぎるとSNSのヘイトスピーチが増加する」
というようなもの。確かに暑い日が続くと、これらの現象が起きるように思う。ましてや今年は世界的に異常な暑さだった。今年の7月は1880年以降で最も暑い月になったそう。日本だってお彼岸だというのに、夏真っ盛りの気温が続いてきた。
ところがリンク先の記事によると、人間の攻撃性に暑さはさほど影響がないという結果が出ている。リンク先の実験は少数の人たちの感覚ではなく、治験者を増やすことで新しい結果を導き出している。
カリフォルニア州バークレーに住む約900人の被験者と、ケニアのナイロビに住む約1000人の被験者を対象にした実験を行った。人間が暑さによって、他人への嫌がらせを増加させるかどうかの実験。
結論から述べると、バークレーでは暑さによる影響はなかった。ところがナイロビでは暑い部屋に入ると嫌がらせをする数が増えたそう。その結果から得られる仮説は興味深い。ナイロビで暑さによる攻撃性の増加を見せた人は、最新の選挙において疎外された民族グループに属していたことがわかった。
暑さがきっかけになったとはいえ、その背景にあるのは社会に対する不満があったということ。これは偶然に出てきた結果で、最初から社会性の影響を調べる意図はなかったそう。今後研究が進められると、人間の攻撃性が増すのは、暑さよりも社会への不満だということ明確になるかも。
つまり不満の少ない社会なら、記録的な暑さになっても攻撃的な人が増えることはないのかも。これは興味深い結果だった。
だとしても限度がある。もうマジで涼しくならないと、日本人だって暴れそう。今週末には秋の空気が入ってきそうだから、少しは穏やかな気持ちになれるかもね。
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