4つの凶兆を無視した末路
NHKの連ドラ『らんまん』が最終週を迎えた。槙野夫婦の日々を楽しみにしていたから、今日までのところを見てすっかり寂しくなった。浜辺美波さんの素敵な笑顔が見られないと思うとロスになりそう。神木隆之介さんも素敵だったしなぁ。
最終週は二人の死後と昭和33年の世界がミックスされていて、主人公の祖母役と娘役という二役を演じた松坂慶子さんの演技が光っている。名残惜しいけれど、残り2回を楽しもうと思う。
一方大河ドラマもいよいよ残すところ2ヶ月ほど。この様子だと関ヶ原までスピードアップした展開になりそう。こちらも同じく一人二役の北川景子さんが、茶々として再登場したばかり。小田原攻めが終われば、いよいよ朝鮮出兵となる。
ということでドラマに追いつかれないよう、小説の方もスピードアップしている。こちらは秀吉の威光が斜陽化してきた。
2023年 読書#86
『徳川家康〔14〕明星またたたくの巻』山岡荘八 著という小説。全26巻のうち14巻目を読了。まだどうにかドラマに追い越されずにいる。
小説では小田原攻めが終わり、家康はすでに馴染んだ三河・駿府を奪われ、江戸へと領地を移動させられた。それでも未来を見据えて、淡々と江戸の街を開拓している。そして天下統一を終えた秀吉は、いよいよ明国への侵攻を本気で考えていた。
ここまでが秀吉の絶頂期で、この後は下り坂の運命が待っている。どうにか太閤として天寿を全うしたけれど、後顧の憂いなしというわけにはいかない。この小説では秀吉が4つの凶兆を見過ごした罪が指摘されていた。
1つ目は信頼していた弟である秀長の病死。前回のドラマでもこれに関するネタが振られていた。
2つ目は千利休を切腹に追いやったこと。
3つ目は初めての嫡男である鶴松の病死。3歳だった。
4つ目は母親である大政所の病死。
大陸への出兵を誰もが反対していた。だけど秀吉が恐ろしくて誰も口にできない。明確に批判した利休は切腹することになった。この4つの凶兆は、秀吉に大陸進出を思いとどまらせるものとして描かれていた。なのに秀吉は意固地になっている。
この14巻では大陸出兵が敗色濃厚となり、負け戦で撤退するしかない状況だった。そんな秀吉にある知らせが届く。淀君こと茶々が2回目の懐妊とのこと。ここで14巻は終わるけれど、果たしてこれは秀吉にとって吉兆だったろうか? もしかすると5つ目の凶兆かもしれない。
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