歴史オタクには物足りない
毎日同じ書き出しだけれど、今日の神戸も暑い。といっても今のところは35度を超える猛暑日にはなっていない。午前中に雲が多かったので、天気予報よりは気温の上昇が抑えられているみたい。でも夕方になって西日が強いので、ギリギリで猛暑日になるかもしれないけれど。
今日から8月なので、まだ半月くらいは暑い日が続くだろう。気温が上がってくるとついぼんやりしてしまう。そのせいか、昨日の夕食の洗い物をしているときに手を滑らせてボクのマグカップを割ってしまった。
普通の家なら、とりあえず別のカップを使うだろう。ところが我が家は完璧なミニマリスト。マグカップはボクも妻も一つずつしか使っていない。だから昨日の夕方にAmazonで注文したけれど、まだ届いていない。
だから今朝の朝食と午後のコーヒーは丼鉢で代用。まるで抹茶を飲んでいるような気分だった。もう今日はコーヒーを飲まないので、お茶や水を飲むのはご飯茶碗を使える。すでにネットの表示は配達中になっているので、今日中には宅配ボックスへ配達してもらえるだろう。明日の朝のコーヒーはマグで飲めそう。
さて、ある歴史小説を読んだ。源平物語を扱ったもの。けれどボクのような歴史オタクには物足りない内容だった。
2024年 読書#67
『義経じゃないほうの源平合戦』白蔵 盈太 著という小説。
一昨年の大河ドラマである『鎌倉殿の13人』を観た人なら、源氏が平家を倒した過程を熟知しているだろう。平家を倒した立役者や言うまでもなく源義経。でもドラマを観た人なら知っているように、平家打倒の総大将は義経の兄である源範頼という人物。
義経のような戦の天才ではない凡庸な人物。けれども兄の頼朝の意向を忖度できる人で、義経のように理不尽な疑いをかけられることなく無難に過ごした。このあたりのキャラがユニークなので、小説の題材にされたんだと思う。
でもボクのような歴史オタクは範頼という人物像を理解している。だから義経との比較を描写されても新鮮味を感じない。頼朝の背後にいる御家人たちの暗躍もスルーされているので、どうしても物足りなさを感じてしまった。
小説のラストで範頼は弟の義経の死を悼む。なぜ義経が兄の頼朝の意向にそって働けなかったのかを惜しんでいる。でもこの時代はこれから先も数え切れないほどの陰謀と悲劇が待っている。最終的に生き残るのは北条氏だけ。
この小説では語られていないけれど、範頼だって最終的には兄の頼朝に謀反の疑いをかけられて非業の死を遂げている。その事実を知りながら読んでいると、義経を反面教師にした範頼の気づきが無駄だとわかってしまう。範頼を主人公にするのは素敵なアイデアだと思うけれど、もっと多くの紙面が必要になるキャラだと思った。
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