ロック魂をくれた女性
おそらく今日の近畿で最も暑いのは神戸では? 風が強くて体感はさほどでもないけれど、フェーン現象のような雰囲気で36.5度まで上がった。今年の夏の最高記録更新。でも夕方になっても勢いのある風が残っているので、意外と夜も涼しいかも。
さて、洋楽ファンのボクは、ポップスを中心に最新チャートをほぼ把握している。でもそんなボクの心で常に燃え盛っているのはロック魂。ヒップホップ等の台頭で仮死状態のロックだったけれど、ここ数年は若いミュージシャンを中心にロックが復活している。
もちろん70年代のようなハードロックではなく、ポップミュージックを主体としたロック。それでもロック魂が見え隠れてしていて、ロックファンとしては心躍る曲との出会いが増えた。
そんなボクのロック魂が芽生えたのは中学生の頃。アイドルを中心とした歌謡曲の全盛時代で、『ザ・ベストテン』をはじめとする歌番組がどの放送局でも組まれていた。だけどボクはへそ曲がりの天邪鬼。だから中学生になるとFMラジオで洋楽ばかりを聴いていた。
でも当初は馴染みやすいポップスが中心。その頃にヒットしていたカーペンターズやオリビア・ニュートン=ジョンをよく聴いていた。もちろん今でも大好きなミュージシャン。そんなボクがロックに目覚めたのは、ある日のFMラジオからぶっ飛んだ曲が流れてきたから。中学1年生の時だった。
ボクは衝撃を受けた。なんて激しくて、心躍るメロディなんだろう。それがこの曲。
スージー・クアトロの『I May Be Too Young”(恋するヤング・ガール)』という曲。ボクはすっかり彼女の大ファンになり、どうしても生の演奏を聴きたかった。それまで歌謡曲のコンサートには行ったことはある。でも本物のロックなんて聞いたことがない。
そんなとき、スージー・クアトロが来日することを知った。それも京都にやってくる。ボクはチケットを取った。京都会館第一ホールの最前列の席が取れた。そして生まれて初めてのロックコンサート。
ボクは完全にロックに魅了された。会場を出てもまだ夢を見ているようで、自宅についても耳鳴りがして難聴のように音が聞こえなかった。でもその感覚を一度でも味わってしまうと一生抜けられない。中学2年生になってKISSのコピーバンドをやっていたのも、ロックの魅力に取り憑かれたから。
そのロック魂を植え付けてくれたのは、紛れもなくスージー・クアトロ。なんと彼女のドキュメントが映画化されていた。
2024年 映画#138
『スージーQ』(原題:Suzi Q)という2019年のオーストラリアのドキュメント映画。劇場公開は2022年とのこと。
現在は74歳のスージー。女性ロッカーとしては完全なパイオニア。女性が楽器を持ってロックを歌うなんてこの当時は誰もいなかった。元ランナウェイズのギタリストであるジョーン・ジェットも、女性ロッカーとしての地位を築いている。そのジョーンが憧れて恋焦がれたのがこのスージー・クアトロだった。
ランナウェイズの伝記映画である『ランナウェイズ』という作品でもそのことがわかる。ジョーン・ジェットを演じたクリステン・スチュワートの登場シーンで、いきなり流れるのがスージー・クアトロの『ワイルドワン』という有名な曲。それほどジョーンは彼女を信奉していた。
このドキュメントはボクのようなスージーファンにはたまらない。姉妹でバンドを組んだけれど、メジャーデビューできたのは彼女だけだった。それゆえ家族と確執を抱えながらも、歌うことをやめなかった。その後は女優やミュージカル歌手としても活躍している。
そして今でもロッカーであるのは変わらない。この映画が公開された当時にも、息子と協力してロックアルバムをリリースしている。おそらくこの世を去る日までは彼女はロックンローラーなんだと思う。いやぁ、感動的なドキュメント映画だったなぁ。
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