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高羽そらさんインタビュー

夢体脱日記#192

久しぶりにシェアしたほうがいいと感じる明晰夢を見たのでブログに書くことにした。

 

ナイトスクールのクラスメイトが5人ほど集められた。教師によると、これからタイプトリップして阪神・淡路大震災を体験するとのこと。そして教師はボクに顔を向けると、「君の部屋を使わせてもらっていいかな?」と訊いた。

 

「はい、どうぞ」と答えたものの、ボクはかなり緊張していた。1995年の震災当時、ボクは京都市内に暮らしていた。その当時のマンション周辺は震度5くらいだったけれど、それでも本当に怖かった。家具が倒れるほどではなかったものの、食器棚の食器が落ちて割れた。地震の発生と同時に停電もして、復帰したのは午前9時頃だった。

 

ふと気がつくと、今のマンションのリビングにいた。夜明け前の時間なので部屋は暗い。倒れるような家具はないので、部屋の中央に集まって5人で時計を見ながら地震を待った。そして時計の針が午前5時46分になったのを確認したと同時に、床に伏せて警戒大勢を取った。しばらくして地鳴りが聞こえてきた。

 

床に伏せているのに身体が浮き上がるような縦揺れがあって、5人が一斉に悲鳴のようなものをあげた。夢だとわかっているのにこのまま死んでしまうのでは、と思うほど激しい揺れだった。京都で体験した震度5とは比較できない恐ろしい揺れ方だった。

 

ようやく揺れがおさまったと同時に外が明るくなった。夢の世界なので時間が少し早送りされたのだろう。ボクは立ち上がってカーテンを少し開けて大阪湾の方向を見た。神戸市東灘区の御影から芦屋市、そして西宮市方面の甲子園がある場所にいくつもの黒い煙が上がっている。消防車や救急車のサイレンが鳴り響いているので、あちらこちらで火災が起きているのだろう。

 

ボクは外に出て被災している人を助けようと思った。そして仲間に声をかけて外に出ようとすると、教師から厳しい口調で止められた。「絶対にこの部屋から出てはいけない」とのこと。そう言われて、ボクはあることを思い出した。

 

ボクが暮らしているマンションは震災による被害で建て替えられている。つまりボクたちがいる今の部屋は、1995年当時には存在していない場所だということ。もし存在しないはずの部屋から外に出ると、時空のねじれのようなものが起きる気がしてやめた。

 

そしてもう一度外の様子を見ようとカーテンに近づいた。その時、想像を絶する恐ろしいものが目に入ってきた。

 

全身緑色をした巨人がボクのマンションに向かって近づいてくる。ボクの部屋は10階なのに、道路を歩く巨人の頭はボクの部屋と並んでいる。恐ろしくなって教師を振り返ると、「その巨人と絶対に目を合わせてはいけない。取り返しのつかないことになるから」と言われた。

 

恐怖でカーテンのそばから動けなかったけれど、視線を床に向けて巨人と目があわないようにした。巨人はボクの部屋を覗き込んだけれど、そのままマンションを通り過ぎた。ここで明晰夢は終わり。

 

今朝になって妻にその明晰夢の話をした。そして巨人について語り合った。ボクと妻の見解として、巨人の正体は地震による恐怖が象徴化されたものではないかというもの。あるいは地震の強大な負のエネルギーが具現化したものではと考えている。

 

だから巨人と目を合わせてしまうと、その『恐怖』に取り憑かれてしまう。教師はそのことを警告したのだろう。大地震が起きたとき、実際にそんな巨人が歩いているわけじゃない。でも被災者たちを取り巻く恐怖は、まさにその巨人のように人間の心を深い闇へと導くのかもしれない。そんなことを感じた不思議な明晰夢だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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