現実世界が真実だと証明できる?
今日の神戸は雲の多い天気で、比較的過ごしやすい。それでも最高気温が30度を超えていて、まもなく9月が終わろうとしているのに真夏日だった。もちろん夜も気温が高く、最低気温も26度で熱帯夜を記録している。本当に今年の暑さはしつこい。
昨日実施された自民党の総裁選による「石破ショック」はようやく落ち着いた。まるで夢を見ているかのような結果だっただけに、投票結果の中継を見た時、ボクはもしかして明晰夢の世界にいるのかと疑ったほどwww
今年の異常な酷暑といい、「石破ショック」といい、本当にこんなことが現実に起きているのか疑ってしまう。ボクのように明晰夢や体外離脱というリアルな非物質体験を何度もしていると、現実世界を真実だと証明する難しさを強く感じているから。
人間というのは五感の情報を「正しい」と信じる。そしてそれを後押ししているのが「自我」という名の記憶。つまり記憶を改竄して、五感に偽の情報を与え続けると、人間はその世界がリアルで真実だと感じてしまう。そんな状況を映画にした作品を観た。
2024年 映画#173
『ドント・ウォーリー・ダーリン』(原題:Don’t Worry Darling)という2022年のアメリカ映画。写真のフローレンス・ビューとハリー・スタイルズが夫婦役で共演している。比較的新しい映画なので、ネタバレしないように注意しよう。
フローレンス・ビューが演じるのはアリスという女性。1950年代のカリフォルニアの砂漠地帯にあるビクトリーという街で暮らしている。夫のジャックとは幸せな日々で、夫が出勤した後は部屋の掃除を済ませ、街の主婦仲間と美容院に行ったりダンスのレッスンを受けたり、ショッピンをして楽しく過ごしている。
そして夫が帰る前には料理を作って待っている。その地域に住んでいる家族はどこも同じで、誰もが裕福な生活をしている。夜になると仲間たちが集まってパーティーが開かれる。ただどことなく普通と違う事情がある。
夫たちは朝の出勤時間になると、高級車に乗って一斉に砂漠にある本部と呼ばれている場所に向かう。そこが夫たちの職場で、その会社とビクトリーを仕切っているのはフランクというこの街の創設者。そのフランクをクリス・パインが演じている。
妻たちは夫がどのような仕事をしているか知らない。それは企業秘密ということで、夫たちは語らない。さらに妻たちが砂漠に行くことは禁止されていて、それさえ守っていれば閉鎖的ではあるけれど全てがそろったこの街で幸せに暮らすこことができる。
ところがアリスの友人である隣人のマーガレットが、パーティの席で「ここにいてはダメ!」と叫んだ。噂によると砂漠の向こうへ行ったらしい。マーガレットは心を病んだということで強制的に治療を受けさせられる。
ところがある日マーガレットは、アリスの見ている前で喉を切って自殺した。アリスは街の管理者たちに訴えるが、アリスの勘違いだとして無視される。やがてアリスはこの世界に不信感を持ち、事実を調べようとする物語。そこにはとんでもない秘密が隠されていた。
ということで気になる人は映画をどうぞ。最初に書いたように、現実世界が真実だと証明することの難しさを感じる作品だった。歌手のイメージが強いハリー・スタイルズだけれど、俳優としてもなかなか良かった。そしてワル役のクリス・パインもボクは大好き。
そして何より素晴らしいのがフローレンス・ビューの演技。若手女優では今後が楽しみな俳優。彼女が主演した作品で『ミッドサマー』というめちゃ怖い映画がある。この映画はその作品をどことなく思い出した。明晰夢を見る人には、ちょっと怖い物語かもしれないなぁ。
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