真の多様性を知りたい人へ
秋雨前線の影響で朝から断続的に雨が降っていた神戸。でもこの時間(午後4時頃)になって、ようやく雨の気配がなくなった。曇り空は続くものの、明日は傘を持たずに外出できそう。
とにかく涼しい。今日の最高気温は25度を下回って夏日じゃない。このまま秋の空気になれば、中旬くらいには今年の大掃除を始めようと思っている。
さて、以前にも感動で泣きまくった映画を久しぶりに観た。何度見ても素晴らしい作品だと思う。
2024年 映画#178
『ワンダー 君は太陽』(原題:Wonder)という2017年のアメリカ映画。トリーチャーコリンズ症候群という染色体先天異常が原因の病気がある。わかりやすい特徴は顔面の異常。その病気で生まれてから27回もの手術を受けたオギーという少年が、容態が安定したことで初めて普通の学校に通うことになるという物語。
オギーはジュリア・ロバーツ演じる母と、オーウェン・ウィルソン演じる父、そして写真のヴィアという姉の4人暮らし。これまで母から自宅学習で勉強をしていたので、オギーの学力は同世代のトップクラス。でも病気ゆえ、これまで他人と触れ合うことがなかった。
このままでは閉鎖的な人生を送るしかない。そう考えた両親はオギーを普通の学校に通学させることにした。それに伴う様々な出来事を、家族や友人の視点を通じて描かれた物語。まだ観たことがない人のためにこれ以上のストーリーの説明はやめておこう。少しでも興味を持った人には、是非とも観てほしい作品だから。
ジュリア・ロバーツとオーウェン・ウィルソンの夫婦は本当に最高! とにかく子供に対する愛情の塊のような存在。でも素晴らしいのは彼らだけじゃない。オギーが通う学校の教師や校長、複雑な思いを抱えながらも弟を全力で愛する姉のヴィア、家族のように寄り添うヴィアの親友、そして何より素敵なのは、様々な葛藤を抱えがながらもオギーを友人として受け入れたクラスメイトたち。
近年は多様性ということがよく話題になる。でも多様性の意味を履き違えた出来事が多発している気がする。LGBTについても、そして移民問題についても、多様性という言葉の呪縛によって人間の本質が見えづらくなっている気がする。
多様性というのは、人間同士の差異を誰かに押し付けたり、人道論に訴えて強制的に受容させるものではない。現代の多様性はそうした歪みが出ていることで、性の自称による性犯罪や、移民たちの暴力行為や暴動、さらに移民を排斥しようという暴力が世界中で多発している。
多様性というのは互いの違いを認めつつ、人間の魂の奥底にあるものを共鳴させることだと思う。それができない限り、多様性という言葉の乱発は社会の問題を複雑化していくだけだと思う。
真の多様性について知りたい人は、一度のこの映画を観るべきだと思う。感動の涙を流しながら、真の多様性に関する『何か』を直感できると思う。
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