『思い通りにならない』からの脱却法
とかく人生というのは、思い通りにならないことの方が多い。高齢と腎臓病で食欲減退のミューナのために先日ペットショップへ行った。少しでも食欲が出るようなものを探すため。ところがこれまでのところ全て撃沈。最終的に量は少ないものの、以前のままのフードを食べている。なかなか思うようにならないww
猫との生活でもこんなことを思うのに、人生におけるもっと大きな出来事では『思い通りにならない』という現実に直面する。若い頃に自分の将来の夢を抱いても、そのままその夢を実現させた人の方が圧倒的に少ないはず。
思うようにいかないのは、自分の実力不足、運のなさ、邪魔をする人物の登場や社会の出来事等、数え上げたらキリがない。ウクライナ人のように、いきなり戦争に巻き込まれてしまうようなこともある。大地震や台風等の自然災害によって夢が消えてしまうこともあるだろう。
それゆえスピリチュアルの世界では「引き寄せの法則」というものが流行した。『思い通りにならない』人生を『思い通り』に引き寄せようというもの。つまりそれほど人生が『思い通りにならない』と感じている人が多いということ。
そんな『思い通りにならない』という現象から脱却する方法がある。それはとてもシンプル。
その方法とは『思わない』こと。『思う』から、『思い通りにならない』という経験をする。
最初から『思う』ことをしなければ、何が起きても想定外とはならない。この『思わない』ということは暴言のように感じるけれど、実は人生における重要なものを含んでいるとボクは確信している。
この脱却方法で大切なのは『目的』と『思い』を明確に区別すること。この切り分けができないと『思い通りにならない』から抜け出せない。
わかりやすい例で言えば、ある山の頂上に到達すること。『思い』とはその登山ルートを指す。ある山に登山ルートが3つあったとしよう。目的は頂上に達すること。けれども多くの人は『思い』というルートを一つに決めてしまう。つまりその時点で他の2つのルートが目に入らない。だからたった一つのルートで失敗を経験したことで挫折してしまう。
でも『思わない』を生きることで、途中でルートの変更が容易になる。『目的』は頂上に達することなので、たった一つのルートが『成功』だと考えて足を止めることを避けられる。
さらに大切なのは『目的』の設定を明確にすること。本質を突き詰めて真に求めているものを炙り出す必要がある。例えば「お金持ちになりたい」という『目的』を設定したとしよう。そのために『思い』という特定のルートを選択する。転職や起業する人もあれば、宝くじを買う人もあるだろう。
でも本当に求めているものが曖昧だと、結局はルートを見失って『思い通りならない』を経験してしまう。だけど「お金持ちになりたい」という目的を突き詰めて考えていくと、自分が求めているものが見えてくる。
それはお金に象徴された安定や安心かもしれない。だったら『目的』を書き換えることで、お金がなくても本当に求めているものを手にできるかもしれない。
つまり特定の状況を『思う』ことで、ボクたちは別の可能性を見えなくしている。かと言って『目的』を突き詰めていくことは意外に難しい。そこでボクが実践しているのは、できる限り『思わない』こと。言い換えれば『起きる出来事の全てが必然』だとして受容することでもある。
それは勇気がいるし、覚悟も求められる。けれども『思わない』ことで可能性を広げることができるし、がっかりすることも減ってくる。残念な結果になってもすぐに次のルートへ向かって行ける。そして気がつけば、どんなことがが起きても『思い通り』に生きていたことに気がつく。
もしどうしても『目的』を設定したいならば、全ての出来事を包括できる究極的なものがある。それは『悟り』という目的。
あえて『思わない』ことで、『思い通りにならない』人生が、実は完璧に『思い通り』だったとわかった時、ボクたちは真の『目的』である『悟り』に到達するのでは? ボクはそう考えて日々を過ごしている。
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