明日を輝かせる生き方
ミューナとの別れに向き合う日々が続いていて、あらためてその辛さを心の底から実感している。初めて彼を迎えた2006年の夏。その時には当然ながらいつか別れの日が来ることを意識していた。なぜならその1年前に先代猫を見送っているから。
そうして理屈としては理解しているつもりでも、時を経るに連れて避けたい出来事を考えないようになる。彼との生活が永遠に続くように思い込むことで、別れの瞬間を頭の中から取り除こうとしてしまう。だからその瞬間が近づくことで、動揺し、落ち込み、その辛さから逃げ出してしまいたくなる。
でもここ数週間、そうした都合のいい思い込みから少しずつ離れている気がする。それはミューナ自身が全力で頑張っている姿を見ているから。そして命を預かった責任を果たすことを、ボクに思い出させてくれているからだと思う。
ボクはかつてから人生の指針にしていたことがある。それは「今日が最後の日」と思って生きること。人生の締め切りを意識することで、明日の生き方が明らかに変わる。家族や友人と一時的な感情で喧嘩をしても、その日が最後だと思うことで対応が違ってくる。
今こうしてミューナとの別れを意識することで、ボクの人生の指針が間違っていないことを実感している。さらにこのような本を読んでも、それが理屈ではなくリアルなこととして理解することができる。
2024年 読書#97
『もしも一年後、この世にいないとしたら」清水研 著という本。著者は国立がん研究センターで、4000人以上のがん患者の方の話を聞いてきた精神科医。心の医師として向き合ってきた経験が記された書籍。
とても読みやすく書かれていて、内容はボクの人生の指針に完璧に沿ったもの。だから理屈として理解できるのはもちろん、今のボクの現状のおかげで「終わり」を実感することができた。そういう意味では完璧なタイミングで読んだ本だと思う。
人間が「終わり』を意識するとどうなるか? そのことを想像できない人は、この本を一度読んでみるべきだと思う。おそらく明日からの人生を輝かせる大きな後ろ立てになるはず。そしてどんなことにも「終わり」があることを心から理解できると思う。
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