安易な結末にがっかり
まだ2日目だから当然だけれど、ミューナがいない生活に戸惑っている。あんな小さな生き物がいないだけで、部屋が広すぎて落ち着かない。ミューナはボクたち夫婦にとって見た目以上に大きな存在だったということ。
ボクにとってこれほど衝撃的な出来事が起きても、世界はいつものように動いているように感じる。朝は通学の子供達の声が聞こえ、ゴミを収集する音や、カラスたちの鳴き声も以前と変わらない。ボクがいつかこの世を去っても、いつもと同じように太陽は姿を見せるのだろう。わかっているけれど、言葉にできない無常感を覚える。
同じようであっても、同じ日などたった1日でさえないといういこと。常に誰かが生まれ、誰かが死んでいる。だからこそ『今』という時間の大切さがわかる。今日できることは今日しかない。そのことを改めて実感しながらミューナロスを体感している。
さて、中断していたブログを追いついておこう。簡単な映画の感想。
2024年 映画#207
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(原題: No Time to Die)という2021年のイギリス・アメリカ合作映画。『007シリーズ』は全て観ているけれど、実はこの作品だけまだだった。コロナ禍で公開がずれ込んだことで、そのままズルズルと機会を逃していた作品。
ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドの最終作。ボクが最も好きなジェームズ・ボンドはピアース・プロスナンだけれど、その次に好きなのがこのダニエル・クレイグのボンド。やや真面目で硬い印象が強いけれど、アクション作品としては秀逸だったと思う。
この最終作もなかなかいい出だしだった。ボンドは引退していて、恋人と平和に暮らしている。ところがスペクターの陰謀に巻き込まれ、再び007として復活するというストーリー。
恋人役のマドレーヌを写真のレア・セドゥが演じていた。彼女は『ミッション・インポッシブル』で殺し屋を演じていたけれど、この作品ではボンドの恋人として魅力的な演技を見せてくれた。
そのうえなんと彼女はボンドの娘を身ごもっていた。この展開には驚いたけれど、まぁ許せる範囲。ところが物語の結末に唖然としてしまった。
これがダニエル・クレイグの最終作なのはわかっている。だとしてもジェームズ・ボンドを死なせてしまうなんて。なんて安易な結末なんだろう。
長い時間をかけて楽しく観ていたのに、この結末にがっかりしてしまった。完璧な必然性がなく主人公を死なせるというストーリーは以前から大嫌い。
ストーリー展開として、シリーズを終わらせるために死なせたとしか思えない。好きなシリーズだけに、かなりがっかりした作品だった。
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