魔法の3分の1の法則
アメリカのトランプ大統領の就任式も無事に終わり、2度目のトランプ政権がスタートした。選挙戦の段階で公約されていたことを次々と実行していくトランプ大統領の姿を見ると、日本人としてはうらやましい限り。
日本の石破首相にはそもそも期待なんかしていないけれど、さすがに我慢の限界に来ている。見た目のだらしなさや海外におけるマナーの悪さは我慢するとしても、明らかな親中政権ぶりを見ていると一刻も早い退陣を願う。明らかに国益を損ねているので、夏の参院選まで待つなんて悠長なことは言っていられない。
ただ政党政治という日本のシステムは国の代表を直接選べない。それゆえ国政選挙で現政権に対する批判を表明するしかない。ところが選挙は組織票が多大な影響を及ぼすので、無党派層の投票が選挙結果に反映されることは少ない。けれども昨年の兵庫県知事選挙はそうした思い込みを吹き飛ばす結果となった。
つまりネット社会において民衆の声が無視できなくなってきたということ。そしてその声は過半数を占めなくてもいいかもしれない。世論を動かすのは、3分の1の少数意見でも魔法のような効果を現すそう。
リンク先の記事は興味深い内容だった。1977年ごろから「魔法の三分の一の法則」というものが研究されていたそう。現代に至っても継続されていて、その法則は人間心理にとって無視できないものらしい。どのようなものか記事から抜粋してみよう。
『「魔法の三分の一の法則(The Law of the Magic Third)」とは、組織内の約3分の1のメンバーが特定の意見や行動を支持すると、組織全体がその提案を採用する傾向が高まるという考えです』
民主主義社会では多数決というのが原則。最終的には国会においても多数決で法案の成立や否決が決まる。ところが人間心理として、少数意見が3分の1に達すると、その意見を検討しようという動きになるらしい。
記事の例で紹介されていたのは、企業の女性役員の数。女性役員が3分の1に満たない場合、彼女たちの意見が採用されることは少ない。ところが全役員のうち女性の数が3分の1に達すると、他の男性役員も女性の意見に耳を傾けるようになるとのこと。
少数意見が3分の1を超えて注目されることで、他の可能性を探ろうとする動きが活性化するみたい。最終的lには多数決で決まるとしても、少数意見が過半数を超えることになる可能性が高くなる。
これは政治的な世論に関しても同じだと思う。選挙では組織票に勝てなくても、政治に無関心になるのではなく、無党派層が意見を表明していくことが大切だということ。
やがてそれが世論の3分の1を形成するようになると、新たな波を呼び起こすきっかけになるかもしれない。だから少数意見だからと諦めないで、政治に関心を持つことはとても意義のあることだと思う。
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