時空を超えた手紙に泣いた
いやぁ、もうなんて鬱陶しい日なんだろう。昨日は1日中霧の中だった神戸。今日はその霧がさらに深くなり、朝から強い風と雨。午後から雨はやんだものの、相変わらずの曇り空。マジで洗濯物が乾かないので、ここ数日は四苦八苦している。
もし今ボクが急死したら、きっと洗濯物を乾かし続ける地縛霊になってしまうだろう(笑) 本当に朝からずっと洗濯物の渇き具合をチェックしている。まだ明日も雨らしいので本気で困っている。寒の戻りが来るそうなので、寒くてもいいから晴れて乾燥した風を吹かせてほしい。
さて、たまたまKindleで見つけた小説を読んだ。タイムトラベル作品なので気になったから。ありがちな展開だったので期待せずに読んだけれど、ラストに用意されていたアイテムに思い切り泣かされてしまった。
2025年 読書#24
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』汐見夏衛 著という小説。
主人公は中学校2年生の加納百合。母子家庭で暮らしているけれど、母と喧嘩したことで家を飛び出した。たまたま潜り込んだのが古い防空壕。そこで眠ってしまった百合が目を覚ますと、そこは昭和20年の世界だったという始まり。
困っていたところを助けてくれたのが佐久間彰という兵士。彰は特攻隊のパイロットで、命令され次第戦闘機に乗って敵艦に自爆する。そんな二人の恋と、特攻兵士の食事を世話している食堂店主のツルと百合の交流を描いた作品。ちなみにツルには実在のモデルがあるそう。
ここまではありきたりのストーリーで、さほど期待せずに読んでいた。それでも彰の仲間の特攻兵士たちのキャラが立っていて、物語として充分に楽しむことができた。でもラストは彰が特攻兵として死に、百合は元の世界に戻るであろうことは想像できた。
確かにそうだった。けれど彰は特攻に向かう前日、百合に手紙を残していた。でも百合はその手紙を見ることなく元の世界に戻ってしまう。ところがその手紙が百合の目にとまることになる。
元の世界に戻った社会見学で「特攻資料館」へ行くことになった。そこには特攻で命を散らした兵士たちの手紙が展示されていた。百合がその時代で親しくした兵士たちの手紙があった。そしてなんと百合に宛てた手紙も展示されていた。
その手紙に書かれていたのは、百合に送った彰の愛の告白だった。ありきたりなラストだと思っていたけれど、この時空を超えた手紙に心を揺さぶられて、思わずポロポロと泣いてしまった。いやぁ、この手紙がここまで効果的になるとは思わなかった。
ということでこの物語の映画化作品を観ることにした。登場人物のイメージができたので、実写の姿を見るのが楽しみ。また泣いてしまうかなぁ。
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