意地になって読んでいる小説
今日も雨模様の神戸。これで4日連続の雨なのでマジでウンザリしている。梅雨の時期ならば気温が高いので洗濯物が少しは乾く。でもこの時期だと雨や霧で湿度が高いのに気温が低いから洗濯物はお手上げ状態。
でも今日の夕方から雨はあがり、明日の午後からは晴れてくるらしい。そして来週は本格的な春になる。もうしばらく我慢するしかないね。
そして我慢といえば、ちょっと試練に耐えつつ意地で読んでいる小説がある。上・中・下に分かれている作品で、ようやく上巻を読了することができた。
2025年 読書#25
『ユリシーズ』上巻 ジェイムズ・ジョイス著という小説。著者はアイルランドの作家で、この『ユリシーズ』という作品名を聞いたことのある人は多いだろうと思う。古典の名作と呼ばれている物語。
この写真ではわからないけれど、背表紙のところにタイトルが書かれている。図書館で借りたこの本は、なんと出版が1952年というボクが生まれる10年ほど前。だから漢字表記が古くて想像しながら読み進めなくてはいけない。オフセット印刷ではなく活版印刷らしく、文字がかすれていたり潰れている。
さらに二段組の大長編小説で、この上巻を読むだけで1週間ほどかかった。困ったのは物語の舞台となっているアイルランドのダブリンにおける1日が描かれているだけで、特に大きな出来事が起きないという内容。とにかく難行苦行のような小説で、上巻だけでもよく読了できたなと自画自賛している。
主な登場人物は作家志望の青年であるスティーブン・ディーダラスと、出版社の広告営業をしているレオポルド・ブルームの二人。彼らの行動に合わせて、数えきれないほどの人物が登場してくる。とにかく文体がコロコロ変わり、イメージ力を必死で駆使しないとついていけない。
さらに二人の心の声がダダ漏れ状態で、物語に関係ない思いつき、感情、過去の記憶、妄想等が入り混じってくる。ちょとでも気を許すと、何のことが書かれているのかわからなくなってくる。とにかくすぐにでも投げ出したくなる小説。
ところがある書籍で、『ユリシーズ』くらいは教養として読んでおくべきだという文章を見た。それで意地になって読んでいる。その意地の成果は多少あって、とりあえず中巻で主人公の二人の行動がどうなるかは知りたいと思っている。
昨年から今年にかけてゲーテの『ファウスト』に挑戦して2回も挫折して落ち込んでいた。だからその反動もあって、理解できなくてもこの物語を読み終えようと意地になっているんだと思う。
ヤバいのはこの書籍がかなり古いので、本文の紙や装丁が崩れそうなこと。図書館の職員の方も「慎重に扱ってください」と念を押されていた。下巻まで行けるかわからないけれど、とにかくトライしてみよう。
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