成り上がり直前の輝きが眩しい
今日の神戸は寒の戻りで最高気温はようやく10度に届いた程度。でも空気の乾燥した青天なので、久しぶりに洗濯物が気持ちよく乾いた。やっぱり青空は気持ちがいい。
そんな雲ひとつない青空のような爽快なニューアルバムをリリースしたアーティストがいる。今もそのアルバムを聴きながらブログを書いている。
そのアーティストとは5年ぶりにニューアルバムをリリースしたレディー・ガガ。アルバムは『MAYHEM』というタイトルで、先ほどの写真はそのアルバムのジャケット。久しぶりとあって、このアルバムにはレディー・ガガの音楽に対する5年分の熱い思いが注がれているように思う。
彼女のアルバムは全て聴いている。5年前の作品では成熟したアーティストの魅力に溢れていた。でもこのアルバムはいい意味で若返った彼女の姿を投影しているように感じた。世界的なミュージシャンとしてブレイクしていった頃のポテンシャルが、より深く熟成されて戻ってきた気がする。
何度も聞いているけれど、この作品は彼女の最高作になるのは間違いない。ブレイクするために成り上がろうとした頃のエネルギーが、彼女の内部で再び燃え上がっているんだと思う。このアルバムのツアーが楽しみになってきた。
さて、そんな成り上がろうとする人物のエネルギーが溢れる小説を読んだ。まだ成り上がり直前の主人公から放たれるパワーがキラキラと眩しい作品だった。
2025年 読書#29
『新書太閤記』第二分冊 吉川英治 著という小説。ボクが小学生の頃に初めて読んだ時代小説。大長編作品だけれど、青空文庫で11の分冊に分けて無料配信されている。久しぶりに読みたくなって先日から早朝に少しずつ読んでいる。
ようやく第二分冊を読み終えた。まだ物語は始まったばかり。言うまでもなく太閤記は豊臣秀吉の伝記小説。第一分冊では元足軽の農民の子として生まれた日吉が、様々な問題を起こしつつもようやく織田信長に仕えるところまでだった。
今回の第二分冊は、台所方や薪の管理、さらに城の土塀の修理等で信長に認められていく姿が描かれている。名前は木下藤吉郎の時代。やがて藤吉郎はある女性に恋をする。それが寧々で、江戸時代には徳川家康の庇護を受けて高台院となる女性。
この第二分冊の目玉は桶狭間の合戦。信長は今川義元を奇襲で打ち取り、今川家の上洛を阻止した。藤吉郎も戦闘に参加したものの、さほどの手柄をあげてはいない。彼が戦で認められていくのはまだ先のこと。
政治的には今川家の束縛から解かれた徳川家康こと松平元康が、信長との同盟を結ぶという段階。これによって信長は舅であった斎藤道三の仇うちとして、美濃攻めへと突き進むことになる。いよいよ藤吉郎が成り上がっていく時期が近づいてきた。
もう一つの見どころは藤吉郎が先ほどの寧々と結婚したこと。そしてのちの前田利家こと前田犬千代と藤吉郎の友情も描かれている。まだ戦功はあげていない藤吉郎。でもいずれは成り上がるであろう彼の強いポテンシャルが眩しい第二分冊だった。さて、明日からは第三分冊に突入しよう。
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