元ソ連の国家が抱える民族問題
今朝から久しぶりにブログにログインできないので、裏技を使ってスマートフォンからブログを書いている。いろいろ書こうと思っていたことはあるけれど、ログインに時間を割いたので読んだ本の紹介だけをしておこう。
2025年 読書#33
『ラウリ・クースクを探して』宮内悠介 著という小説。
まだソ連時代のエストニアでスタートする物語。現代における『ぼく』がラウルという人物を探しているという構成。
ラウルが少年から青年時代を過ごしたソ連時代、そしてソ連の崩壊に伴って独立したエストニアの世界が描かれている。
新しい小説なのでネタバレはしない。幼い頃からコンピュータのプログラムの才能を見せたラウル。その能力が認められて、ロシア寄りの中学校で本格的にプログラムの勉強をする。
ところが独立の機運が高まり、エストニア国内は独立派とソ連派に分裂してしまう。これは今のウクライナにも起きていることで、ソ連から独立した国が抱えている民族問題なんだと思う。
この独立をめぐって国民同士が争い、独立と同時にロシア人に対する敵対視も加熱してくる。ラウルはそうした時代の渦に巻き込まれてしまい、行方知れずとなっていた。
物語の後半で『ぼく』が誰なのか明かされる。もちろん、それはラウルの人生に深く関わってきた人物だった。物語としてはまぁまぁだったけれど、元ソ連の国家が抱えている民族問題がリアルに感じられる物語だった。
それにしても定期的にやってくるブログの不調。慣れているけれど、忙しい時にはマジで面倒。明日は元に戻っていますように。
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