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高羽そらさんインタビュー

「定年後の田舎暮らし」の注意点

旅番組やドキュメント番組を見ていてよく思うことがある。なぜだかわからないけれど、中年から高齢に差し掛かったオジサンが急に「蕎麦打ち」を始めること。ボクは全くそんなことを思わないけれど、全体としては「蕎麦打ち」の衝動に突き動かされている人が多い。不思議だよねぇ。

 

それと同じく多いのが「定年後の田舎暮らし」を希望する人。そこそこの都会で生まれ育った人が、会社を定年まで勤め上げてから田舎の古民家へ移住する人が増えている。都会のマンションを売却して地方で古民家を購入。そのついでに蕎麦屋やカフェを始める人もいる。

 

地方で生まれ育った人と違い、都会暮らしの人は自然に対する憧れや郷愁のようなものを強く覚えるのだろう。人間のDNAに存在する動物としての本能が自然回帰を求めるのかもしれない。ただ都会暮らしの人が高齢になって地方に移住する際、注意するべきことがいくつかある。

 

まずは人間関係。都会のマンション暮らしに慣れた人にとって、濃密な人間関係は意外にキツいかもしれない。たとえばおすそ分けをいただいた場合、当然ながらお返しが必要。個人のプライバシーも都会ほどは守れないので、生活状況や家庭状況がある意味オープンになってしまう。

 

地方で生まれ育った人は、そういう環境にすぐになじめるだろう。でも都会生まれの人にとって、地方における他人との距離感の近さにストレスを感じてしまうかもしれない。ボクは絶対に無理。気を使いすぎて円形脱毛症になってしまうと思う(笑)

 

そしてもう一つ大切な注意点は、自分が「老化」するということ。現役で仕事をしていた時の感覚で「定年後の田舎暮らし」を始めると大変なことになる。高齢になると体力も気力も落ちる。病気になることもあるだろう。だけど住んでいる場所によっては、簡単に通院することが難しいかもしれない。なぜなら地方においてこんな問題が起きているから。

 

日々の買い物や通院にも支障が……75歳以上の高齢者の4.3%は「交通弱者」

 

「交通弱者」というのは、自家用車など、自前の交通手段を持たず、かつ公共交通機関の利用も制限されている人たちのこと。高齢になることで運転免許証を返納しても、都会ならさほど困ることはない。公共交通機関が充実しているので列車やバス、タクシー等を利用できるから。

 

でも地方だとそうはいかない。地方の交通機関は厳しい経営状況にあって、路線バスの廃止や、鉄道の廃線が続発している。だから体調を崩しても、病院に行く手段に困ってしまう。

 

スーパーも地方では顧客の減少によって閉店となるケースが増えた。歩いていける範囲にスーパーがなければ、買い物をする移動手段に困ってしまう。こうした状況になるのが「交通弱者」と呼ばれていて、75歳以上の高齢者の4.3%がそれにあたるそう。

 

ところがこれはあくまでも平均値。リンク先の記事によると、都会の交通弱者は東京都で0.12%しかない。でも徳島県では16.2%という高い数字が出ている。ボクが暮らす兵庫県では4.05%だけれど、同じ兵庫県でも神戸市内と北部の地域では大きく異なるはず。

 

「定年後の田舎暮らし」をするのなら、自分が「老化」することを忘れてはいけない。そうなった時のことをシミュレーションした上で移住を決めないと、都会の不動産を手放してから後悔することになる。

 

ボクは高齢になればなるほど、都会の近くで暮らすべきだと思っている。そういう意味ではそこそこの都会で、かつ海や山という自然が存在する神戸は最適な環境だと自負している。自然の多い環境は好きだけれど、ボクは田舎暮らしをしたいと思ったことは一度もないなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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