アナログ的な心の癒し
昨日の天気予報では雨がちな曇りだった神戸。ところが朝から青空が見えていて、夕方になってもかなりいい天気。空気は乾燥していて梅雨が近づいているとは思えない。4月の気温だという予報だったのに、今日の最高気温は27度まで上がった。いい意味で外れた天気予報だったね。
そんな今日の天気のようなアルバムを今は聴いている。ボクにとって『ライブアルバム=この作品』と言っても過言ではない。
1976年にリリースされたピーター・フランプトンの『フランプトン・カムズ・アライブ』というライブアルバム。ボクが中学生の時に小遣いをためて2枚組のこのアルバムを買った。今はApple Musicの配信で聴いているけれど、いつでも脳内再生できるほどメロディーもギターのフレーズも完璧に記憶している。実際にコピーして弾いていたからね。
久しぶりに聴きながら、心が癒されるのを感じる。この時代のライブはいわゆるデジタル的な音源をほぼ使っていない。打ち込みなどなく、全ての楽器がミュージシャンの手によって演奏されている。このアナログ的な安心感というか安堵感は、洋楽を聴き始めた頃のボクを心の奥から引っ張り出してくれる。
だから癒されるのだろう。最新のコンピュータを駆使した音楽が嫌いというわけじゃない。むしろデジタル的な音源を好んでいる。でも時にはこのアルバムのようなアナログ的な演奏を聴きたくなる。ちなみにピーター・フランプトンは75歳の今でも現役。写真のような長髪じゃないけれど、かっこいいオジイちゃん
だよ。
さて、同じようにアナログ的な心の癒しを覚える小説を読んだ。
2025年 読書#53
『月とコーヒー』吉田篤弘 著という小説。24の短編が収録された小説。ひとつの物語がほぼ3〜4分で読める内容。ちょっと不思議な世界や、夢のような出来事もある。でも全体的な印象としては、アナログ的なシンプルで優しい雰囲気に包まれた物語ばかり。1作読み終えるたび、どこかホッとする。
長い物語を読むような気力がない時、この短編集を読めばなんとなく癒されると思う。何度か登場するのは不思議な青いインクを作っている男性。そのインクの色をイメージしているだけで、空の青さに溶け込んでいくような気がした。
ブログの更新はFacebookページとX、並びにThreadsとmixi2で告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする