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高羽そらさんインタビュー

サヴァンと共感覚

秋雨前線が停滞しているのですが、神戸にはほとんど影響がないようです。曇り空になることはあっても、いつもどこかから太陽の光が差し込んできます。歩いているとよくわかるのは、日差しの下を歩くと夏で、建物や木の陰に入ると秋を感じるということです。秋雨前線を境にせめぎあっている夏と秋の空気を、そのまま体感しているのでしょう。

 

それでも徐々に秋の空気が優勢になって、やがて夏は終わります。まだツクツクボウシが鳴いているところもありますが、同じ場所で彼岸花が咲いていました。今の気候を象徴していますね。

 

今日は久しぶりにTSUTAYAに行って映画を借りてきました。レジに行くと、なんだかいつもと雰囲気が違います。店員さんに尋ねると、ポイントが2倍になるセルフレジが置かれているとのこと。しばらくこない間にそんなものができていたとは、

 

あえてポイントを貯めていないので店員さんに会計をしてもらいました。でもこれからはこのようなシステムがどんどん増え、やがて店員さんの姿も見えなくなる日が来るのでしょう。人間が仕事をどんどん奪われているのを実感しました。

 

わたしが10代や20代のころにこんなシステムがあればよかったのになぁ。だってアダルトの作品を見たくても、女性の店員さんに会計をしてもらうのが嫌ですから。でもセルフレジなら、全然気にしなくてもいいですよね〜! ちなみにポインを貯めていないと言いつつ、自然に貯まっていたポインを使いました。今日は映画を4本借りて、払った金額は27円です(笑)

 

さて、昨晩に読了した本です。

 

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『31歳で天才になった男 サヴァンと共感覚の謎に迫る実話』ジェイソン・パジェット、モリーン・シーバーグ共著という本です。

 

31歳で強盗にあって頭を殴られ、それ以来サヴァン症候群と共感覚を持つことになったジェイソンの半生をまとめたものです。語り手はジェイソンですが、文章を執筆したのがモリーンです。

 

以前ジェイソンが出ているテレビを見て驚きました。脳を負傷してから、不思議な世界が見えるようになりました。目にするものが幾何学的な図形として知覚され、その本質を表現するようになりました。円周率を説明した絵には感動します。彼が書く絵は、どれも驚くほど神秘的で素晴らしいものです。

 

それで興味を持って、この本を読むことにしました。テレビでは短い時間で紹介されていただけなので、ジェイソンについて理解を深めることができました。特にサヴァン症候群と共感覚について勉強になりました。

 

サヴァン症候群とは、自閉症や知的障害を持ちながら、特定の分野で優れた才能を見せる人の症状です。記憶、音楽演奏、絵画などに天才的な能力を発揮します。ダスティン・ホフマンとトム・クルーズが共演した『レインマン』という映画を観たことがある方なら、よくわかっていただけると思います。

 

そして共感覚とは、ひとつの刺激に対して、通常の感覚だけでなく、他の領域の感覚を引き起こす特殊な知覚現象です。その種類は豊富で、文字に色を感じたり、音に色を感じたり、形に味を感じたりします。ジェイソンの場合は、見ているものが幾何学図形として知覚されます。

 

これら二つは、ほとんとが生まれ持つものです。ましてや両方を経験している人はかなり少ないそうです。ところがジェイソンは強盗に襲われたことによって、後天的に二つの能力を持つことになりました。

 

31歳まで遊び呆けていた人生だったのに、サヴァン症候群によって数学に目覚めます。共感覚で見たものを他人に説明するため、数学と物理学を志して大学へ戻りました。その数学的発想は大学教授が驚くほどで、集中力に関しても天才的な才能を発揮します。まったく別人になってしまったのです。

 

ただこうした能力は反作用を伴います。ジェイソンの場合は脳が傷を負ったことで、脳のシナプスが修復する過程でそうした能力を持ちました。でも同時に対人恐怖症等を抱えることになり、4年近くは引きこもりで過ごしています。何かの能力を得ると、失うものもあるということかもしれません。

 

でもジェイソンの場合は同じ能力を持っている他の人に比べて、その反作用はひどいものではありません。他のサヴァン症候群の人たちは、生まれつき大きな障害を抱えています。それゆえにジェイソンの症例は注目されています。比較的弱い反作用によって、人間はそういう能力を発達させることができるのではないか。そう期待されるからです。

 

サヴァン症候群の天才的能力も、複数の感覚を同時に知覚する共感覚も、実は誰にも可能だという説が有力とのこと。人間が本来持っている能力なのです。生まれたばかりの子供は、すべて共感覚を持っています。しかし成長するにしたがって、その能力を失っていきます。

 

人間は生きていくうえで、様々な刺激を同時に受け取っています。ところが必要ないと見なされるものにフィルターをかけて、シャットアウトしていくようです。そうして本来持っている能力を失っていきます。ですからそのフィルターを副作用なく取り外すことができたら、人間は誰もが天才になるはずです。そんな可能性を感じさせてもらえる本でした。

 

この本にも書かれていましたが、ビリー・ジョエルは共感覚の持ち主だそうです。だからあれほど美しいメロディーを作曲できるのかもしれません。もし人間すべてが本来持っているものなら、ぜひ体験してみたいですね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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