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高羽そらさんインタビュー

人間の魅力は言葉にできない

9月も半分が過ぎ、秋が優勢になってきた。マジで涼しくなったなぁ、と思いながら歩いていると、秋の訪れを象徴する花に出会った。

 

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彼岸花が見事に咲いていた。名前のとおり、お彼岸が近づくと咲いてくれる。この花を見ているだけで、秋が深まったのを感じる。

 

そしてこの季節になるとやってくるのが台風。台風18号が日曜日から月曜にかけて、関西を通過しそうな気配。どう考えても日曜日には買い物に行けそうにないので、今日は珍しく4日分の買い物をしておいた。これで火曜日までは外出しなくても大丈夫。

 

さて、昨日はあるテレビ番組の録画を見ていて、人間の魅力について考えることがあった。終電に乗り遅れた人をつかまえて、タクシー代を払うかわりに家についていっていいか、という番組。

 

そこでいかにもオタクという男性が登場した。正直にいってモテるタイプじゃない。頭頂部は大きく禿げあがっているのに長髪なので、まるで落ち武者のような髪型だった。だけど紹介された奥さんが、年下でなかなかの美人。

 

最初はなぜ結婚しようと思ったのか不思議だったけれど、その男性の話を聞いているうちに奥さんの気持ちがわかってきた。マジで素敵な人だった。仕事は2300億円もの売上を計上している会社の社長で、奥さんも起業されている。

 

この男性の魅力を言葉にしようとしても、難しいんだよね。外見を超越して、人間として惹かれるものを感じる。誠実で、落ち着いていて、優しくて、という言葉では何か足りない気がする。小説を書いている人間として言ってはいけないことかもしれないけれど、人間の魅力はストレートな言葉で表現できないと思う。だからこそ、小説というものが存在しているのかも。

 

それは映画でも同じだと思う。主人公の人がらだけで最後まで観てしまった映画があった。

 

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『クリエイター』という1985年のアメリカ映画。

 

ハリーという、ノーベル賞を受賞した天才科学者をピーター・オトゥールが演じている。ピーター・オトゥールといえば、どうしても『アラビアのロレンス』が脳裏に浮かぶけれど、他の映画でも俳優としての魅力を発揮している。

 

特にこの映画のピーター・オトゥールは、彼の演じるキャラが映画を牽引しているのは明らか。これはキャラ設定の良さもあるけれど、それ以上に俳優としての彼の魅力ゆえだと思う。

 

映画の内容はかなり陳腐。ハリーは妻を亡くし、その妻の細胞からクローンを作って復活させようとする。つまり妻のことが諦めきれない。その助手とした雇った男子大学院生との友情、そしてハリーの新しい恋と、大学院生の恋が並行して進んでいく。

 

結果的にハリーは妻の復活をあきらめ、新しい恋人に向き合う。大学院生の恋人も急な病で死にかけるけれど、予定調和の映画らしく無事に生還して終わる。映画としてはイマイチなのに、観終わったあとに、とても清々しい気分になった。

 

その理由を探ってみると、結論としてピーター・オトゥールに行き着く。この映画のハリーという人物が、言葉にできない魅力を持っているから。なぜか惹かれてしまう。そしてそのまま最後まで観てしまうんだよね。

 

死んだ妻を生き返らせようなんて、ある意味オカルトの世界。ボクが書いた『エリクサー』という小説は、久保田という科学者が、亡くなった恋人の『自我』を他人に移植して復活させようとする話。だからどうしてもホラーになってしまう。

 

でもこの映画はちがうんだよね。それはハリーというキャラのせいだと思う。なぜだかずっと観ていたくなる素敵な人物だった。言葉にできない人間の魅力を、映像にした作品なんだと思う。そういう意味では、とてもいい映画だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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