脚本家とミューズの物語
最近意識してるのがTwitter。少しずつでいいから、Twitterでの投稿を増やしていこうと思っている。
以前はTwitterとFacebookを連携させていたけれど、調子が悪くなったのをきっかけにして両者を切り離した。そうしてじっくり観察していると、Facebookってマジでつまらない。
基本的に本名と顔をさらしているので、表面的な投稿がほとんど。それ以外は宣伝だけ。だからボクも最近は、ブログの更新や新しい情報を発信することにしか使っていない。何か本音を書こうという意欲が持てない場だと感じている。
ところがTwitterは匿名性が高いし、裏垢を持っている人も多い。だから本音が飛び交っている。実弾が飛び交っている戦場のようなものだから、下手したら蜂の巣になって撃ち殺されてしまう。だからこそ緊張感があるし、現代社会の本質を垣間見ることができる。
こんな緊張した場所で、ある瞬間に自分が感じたことを切り取って文字にするのは、とても有意義だと思うようになった。短い文章で収めようとすることで、語彙力の強化にもつながる。ほとんどがアホな投稿になるだろうけれど、感じていることを発信していくつもり。
ということでFacebookは今のところ告知でしか利用していないので、ボクの本音が知りたい奇特な人はTwitterをフォローしてもらったらと思う。なかなか写真を撮る機会はないけれど、Instagramもかなり面白いので投稿を増やしていきたい。
さて、今日は古い作品だけれど、ボク的にめちゃハマる映画を観た。
『パリで一緒に』(原題: Paris When It Sizzles)という1964年のアメリカ映画。ジャンル的には、ラブコメディーという作品。
主人公のリチャードは有名な脚本家。『エッフェル塔を盗んだ娘』というタイトルの映画脚本を、パリのホテルにこもって書いている。ところが期限まで残り2日だというのに、まだタイトルしかできていない。
そこでリチャードは有能なタイピストを雇う。ガブリエルという女性で、他の脚本家のタイプ経験を持つ女性。ガブリエルを通じて口述筆記をすることで、なんとか期限までに脚本を完成させようとする。
そのリチャードをウィリアム・ホールデン、そしてガブリエルをオードリー・ヘプバーンが演じている。この二人は『麗しのサブリナ』以来の共演だけれど、息が合っていて最高に良かった。ボクが観たオードリー作品では、彼女がもっともキュートに見える映画だと思う。
この映画の面白いところは、脚本執筆に苦労するリチャードの姿。創作活動に関わっている人なら、その苦悩が手に取るようにわかるだろう。最初は挫折しそうになるけれど、ガブリエルの魅力に刺激されて、リチャードは物語を少しずつ完成させていく。
当然ながらリチャードの脚本におけるマドンナはガブリエルであり、主人公は自分自身のペルソナ。だからこの映画は、現実の世界と脚本の世界が同時進行していく。脚本の中でリチャードは泥棒のリックであり、ガブリエルは警察に潜入捜査を強要されているギャビーという魅力的な女性。
物語の二人が恋に落ちていくのと連動するように、現実世界の二人も互いに惹かれていく。その過程がとても面白くて、この映画の構成に感心してしまった。元々は1952年に作られたフランス映画らしい。
リチャードにとってガブリエルは、ギリシャ神話に登場するミューズ神のようなもの。そんな二人のやりとりがコミカルに描かれていて、現実世界と虚構世界が入り混じった楽しい作品だった。映画という芸術に対する強烈なリスペクトを感じたよなぁ。いい映画だった。
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