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高羽そらさんインタビュー

パパラッチの語源を知ってる?

今日はかなり充実した気分。昨日の仕事が終わった段階で、その次に書くシーンが最大のヤマ場になることはわかっていた。今年の春に書いた内容を大幅に変更しているので、もっとも神経を使うシーンだったから。

 

昨夜の入浴中にその場面をイメージしたけれど、どうしてもいいアイデアが出てこない。布団に入ってからも思考をめぐらしたが、解決策が見えてこない。結局そのまま眠ってしまったけれど、明け方にふと目が覚めた。

 

そのうつつ状態でイメージすると、とてもピッタリ来るアイデアが湧いてきた。忘れないようになんども心のなかで反芻して、今日の午前と午後を使って書き上げることができた。こういう土壇場でアイデアが出て来ることはよくある。大切なのは諦めないことだと思った。

 

小説を書いているとよく思うのは、言葉は生き物だということ。時代に沿って新しい言葉が生まれては消えていく。どんな言葉でも生まれた瞬間があり、語源を知らない人にも普通に使われていく。

 

今日の午後に観た映画で、ボクは『パパラッチ』の語源を初めて知った!

 

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『甘い生活』(原題:La dolce vita)という1960年のイタリア映画。フェデリコ・フェリーニ監督の代表作と呼ばれているけれど、ボクはまったくの初見。以前なら絶対に観なかったタイプの映画だと思う。

 

ゴシップ記者であるマルチェロという主人公を、同名のマルチェロ・マストロヤンニが演じている。とにかく不思議な映画だった。

 

ストーリーがあるようでない。1960年代のイタリアのセレブたちの退廃的で不毛な生活を、主人公の視点を通じて描いた作品。いわゆる説明的な映像がまったくないので、賛否が分かれる作品だと思う。

 

3時間近い作品なんだけれど、ボクは退屈することなく最後まで観た。うまく言葉で表現できないけれど、最近のボクにとって好きな作品のひとつだと思う。主人公はジャーナリストとして生きるか、作家として生きるかを悩んでいた。

 

だけどいざ小説を書こうとすると、筆が進まない。そしてスキャンダラスなセレブの世界に紛れ込んでしまう。最終的にはどちらの道も捨てて、セレブたちと自堕落な生活に堕ちていく。その主人公の心模様に、どこか惹かれるものを感じた。

 

感動で涙するわけでもないし、笑うわけでもない。怒りの感情も絶望も感じない。だけど不思議な魅力を持った作品だった。このとらえどころのない雰囲気が、支持されたのかもね。モノクロ映像を通じて、衣装や街の雰囲気をイメージするのも楽しい体験だった。

 

この主人公の相棒で、カメラマンのパパラッツオという人物が登場する。いつどんなときでもカメラを手にして駆けつけてくる。眠っているとき以外は、カメラを構えているような人物だった。

 

この映画が認知されたことで、彼の役名が複数形になって『パパラッチ』という言葉の語源になったとのこと。映画を観ている途中でそう感じたので、調べてみたらそのとおりだった。

 

ちなみにこの写真のシーンはトレビの泉。登場人物の二人が水浴びするシーンなんだけれど、この映画が公開されたことでトレビの泉は観光名所となったらしい。それまでは今ほど注目されていなかったとのこと。面白いよねぇ。

 

そういえば先日面白いニュースを見た。トレビの泉に投げられるコインは、これまでカトリックの慈善団体に寄付されていた。だけど来年の3月で契約が切れるので、ローマ市は市の収入にすることを決めたという記事。集めた小銭は年額で1億6千万円になるので、見逃す手はないということだろう。

 

機会があれば、もう一度じっくり観たいと思う映画だった。

 

decoration/dcr_emoji_238.gif『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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