16冊を制覇した人だけの感動と絶望
あぁ、ついにゴールしてしまった。なんて長い旅だったんだろう。
文庫本にして全部で16冊になる『ダーク・タワー』シリーズをついに読了した。
『ダーク・タワーⅦ 暗黒の塔』下巻 スティーブン・キング著という本を読んだ。
全部で7部まである作品で、文庫本にして16冊になる大作。その終わりをついに迎えてしまった。
ここまでの経緯は、『登場人物が作家の命を救った』という記事を読んでもらえば、第1部までさかのぼってもらえるようになっている。
スティーブン・キングがこのシリーズについて、彼ヴァージョンの『指輪物語』と書き記しているように、まさに『ロード・オブ・ザ・リング』の世界だった。この第7部は『指輪物語』のフロドとサムが、滅びの山に指輪を捨てたシーンに相当する。
ただこの最終巻については、多くを語りたくない。もし語りあうとしたら、この物語を最後まで読破した人とだけでやりたい。それほど衝撃的なラストだった。
ラスト前で、言葉にできない感動のシーンがある。昨晩にその部分を読んだボクは、本気で涙が止まらなかった。妻にそのシーンを説明しようとするんだけれど、涙まじりの声になってうまく話せないくらいだった。
その内容をめちゃめちゃ書きたいけれど、やめておく。この感動は16冊を読み通した人だけが味わえる特典だと思う。マジで号泣するよ。その場面を思い出すだけで、今でも涙がボロボロこぼれてくる。
秋の夜長にテレビゲームをするのもいいけれど、もし読書をするのなら『ダーク・タワー』シリーズをお勧めする。そして最後の16冊目を読むときは、絶対にハンカチを用意しておいてね。涙と鼻水でで顔がグチャグチャになってしまうから。
だけどそこで終わらないのがスティーブン・キング。とんでもない恐ろしい結末が待っていた。幸せな気分のままで本を閉じたかったら、この先は読まないほうがいいとまで、作品のなかで著者自身が注意喚起している。
もし寝室に鏡があれば、この本を読み終えたボクは、大きな口を開けてポカンとしているのが写っていたはず。かつてこんなエンディングの小説があっただろうか? 驚きすぎて、何度もページを戻って読み返した。
ブログのタイトルには絶望と書いているけれど、本当はそんな単純な感情じゃない。あまりに衝撃すぎて、文字にすることができない。だけどこの感情を体験できるのは、やはり16冊を読み通した人だけ。だからここでは絶対に書かない。
この16冊を通読したボクは、『スティーブン・キング』オタクの入会許可を得たようなものだね。多作の作家なので全作品を読むのは、多大な時間を要するだろうと思う。でもそうせざるを得なくなっている。この物語のほとぼりが冷めたころ、全作品制覇を目指して別の作品にトライしようと思っている。
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