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高羽そらさんインタビュー

マイノリティーへの排他性

今朝の神戸はこの冬一番の寒さだったので、今日は厚手のジャケットで外出した。そのうちセーターやダウンジャケットが必要になるんだろうな。

 

毎月21日は、早朝から近所のお寺の鐘が鳴る。空海さんの縁日なので、きっと真言宗のお寺なんだろう。

 

ちょうど10年前の今日、まだ空っぽな今のマンションでこの鐘の音を聴いていた。その日は3日間かけた引越しの初日で、午前中に到着する家具を待って掃除をしていた。

 

そう、京都から神戸へ引っ越して満10年になる。なんだかあっという間だったなぁ。今では神戸の六甲山系を見ると、家に戻ってきたとほっとする。

 

なんせ業者を使わない引越しだったので、3日の予定で決行した。当時乗っていたホンダのフィットに荷物を積んで、夫婦二人だけで引越しを済ませた。家具と電化製品をすべて買い換えたらからできたんだろうね。

 

もちろん徹底的に物を減らさなかったら無理だったろうな。まだ2歳半だったミューナは、家具も電化製品もすべて収まった状態で、まるで王様のように堂々と最終日に入室した。本当はビビりまくっていたけれどねwww  そんなミューナも、今や12歳半のジジイ猫になった。

 

京都から神戸へ引っ越しても、同じ関西なのでそれほど違和感はなかった。だけどこの映画のような引越しなら、違和感どころじゃすまないだろうね。

 

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『スプラッシュ』という1984年に公開された、アメリカのファンタジー映画。初めて観たけれど、想像していたよりはずっと面白かった。

 

『人魚姫』をモチーフにした物語で、人魚と青年の恋が描かれている。ストーリーはいたってシンプルで、主人公のアランは少年時代に船から落ちて人魚の少女に出会う。一目惚れしたけれど、幻想だと思って忘れようとしていた。

 

だけどその人魚も彼に一目惚れしていた。ある偶然の出来事があって、成人した二人は出会う。自分が人魚であることを隠して、アランという青年が住むニューヨークまで人魚がやってくるという物語。

 

結論としては人魚であることがバレて、彼女は政府機関に拘束される。それをアランが救って逃がそうとするけれど、二人は離れがたい。最終的にアランは自分が海底の国で暮らすことを決意する。

 

微笑ましいラブストーリーなんだけれど、ボクはマイノリティーへの排他性を強く感じた。今でこそLGBTへの理解が進んでいるけれど、それでも差別は起きている。この時代ではさらに強かっただろう。

 

人魚ということでファンタジー的に表現しているけれど、あくまでもそれは象徴だと思う。常識を逸脱する人間を排除しようという、人間の暗部が描かれた作品だと感じた。アランでさえ、彼女が人魚とわかったときはドン引きしていた。だけどやがて愛の本質に気がつく。

 

ハッピーエンドの映画なんだけれど、ボクは同時に悲劇の物語の匂いを感じた。だって正体がバレた限り、人魚は海に帰るしかない。マイノリティーは決して社会に受け入れてもらうことができない。

 

だからボクは思った。アランは本当に海底の国へ行ったんだろうか?

 

もしかしたらそれは幻想で、泳げないアランが海に飛び込んだとき、彼は死んだのかもしれない。そんなふうに思ってしまった。

 

ラストで人魚の国を目指した二人は、実は天国に向かったんじゃないだろうか。だってマイノリティーの居場所は現実世界にないんだから。そう思うと、本当は悲劇なのかもしれない。そんな不思議な気分になる素敵な映画だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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