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高羽そらさんインタビュー

孤立無援の恐怖

ボクは映画に関して基本的に怖がり。中学生のときに『サスペリア』というホラー作品を映画館でひとりで観て、まじでチビリそうになった。

 

だから有名な作品なのに、怖そうなので観ていない作品がいくつかある。今日観た映画はそのひとつで、当時18歳だったボクには観る勇気が持てなかった作品。

 

19825

 

 

『シャイニング』という1980年のアメリカ映画。映画のポスターに使用されているジャック・ニコルソンの狂気の顔を見ただけで、これはパスだと判定。それ以来ずっと未見のままだった。

 

ところが最近になってスティーブン・キングの小説にはまり、全作品の読了を目論んでいる。それゆえ映画化作品も勇気を出して観ている。

 

初めて観たけれど、想像してたほど怖くなかった。これなら当時に観ておけばよかったと思うくらい。そして想像していた以上に面白かった。

 

コロラド州の山沿いにあるホテルが舞台。冬の間は雪が深いので閉鎖される。それで住み込みの管理人が冬のホテルに常駐することになる。主人公のジャック(ジャック・ニコルソンと同じ名前)は作家で、ここのところ執筆に行き詰まっていた。

 

落ち着いて執筆する環境を得るため、この冬の管理人の仕事を受ける。妻と息子を伴った3人の生活が始まる。ところがこのホテルはいわくつきで、以前の管理人のグレイディという男が、妻と二人の娘を殺し遺体を切り刻んだ。そして自分も銃で自殺している。

 

そのあとは想像できるよね? グレイディの霊にそそのかされたジャックが狂気を誘発し、妻と息子を殺そうとする。ところが息子のダニーはテレパシーの超能力を持っている。この能力を『シャイニング』といういうらしい。

 

ホテルの料理人であるディックも同じ能力を持っていて、ダニーのSOSを受信する。ホテルの電話線は切れ、ジャックによって無線装置も雪上車も破壊されている。つまり妻と息子は孤立無援だった。そこへディックが駆けつけるが……。

 

かなりドキドキして、時間を忘れる作品だった。特にジャック・ニコルソンの演技には脱帽した。彼のあの顔芸はただ者じゃないよね。本気でヤバいやつにしか見えない。さすがだと思った。

 

ただボクとしては、もっとホテルのことに突っ込んで欲しかった。1921年のパーティーシーンが登場する。どうもそのときに何かが起きているみたい。もともとは先住民族を虐殺して墓だった場所に建てられたホテル。だからホテル自体が呪われているはず。

 

そう思って調べていると、原作はホテルの呪いが中心になっていたらしい。やっぱりそうだよね。スティーブン・キングなら絶対にそういう展開に持っていくと思っていた。

 

どうやらスティーブン・キングは大幅にストーリーを変更したこの映画に大反対だったそう。監督のスタンリー・キューブリックに何度も最初の設定に戻すよう詰め寄ったらしい。うん、うん、それはわかる。

 

だって彼は『ダークタワー』シリーズでも、ボクがいま読んでいる『IT』でも、そうした『場』の呪いについて徹底して突き詰めているから。ボクがこの映画に物足りないものを感じた理由が、その事情を知ってわかった。

 

原作ではジャックは死なず、彼が妻と子供を救うらしい。全然ちがうやん。どうしても映画的には、ジャック・ニコルソンを発狂したままにしたかったんだろうね。ということでこの作品も原作を読むのが楽しみになった。

 

この程度の映画なら、同じく怖そうで観ていない『ミザリー』も大丈夫かもしれないな。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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