フリ切れた瞬間、魅力に変わる
テレビ番組で素人の人が歌ったり、演技をしたり、ギャグを飛ばすシーンがあると、大抵は見ているこちらが恥ずかしくなる。わかったからやめてくれ、とテレビに向かって叫んでしまう。
なぜこちらが恥ずかしくなるかというと、演じている人が恥ずかしいと思っているから。それがモロに伝わってくる。そんな空気が現場に満ちているのを想像すると、その場にいないのに自分の顔が赤くなってしまうんだよね。
だけどまれに素人の人でも、歌声に感動したり、ギャグに大笑いをしてしまうことがある。
そう感じるのは、その人たちが『フリ切って』いるからだと思う。プロじゃない素人のパフォーマンスでも、本人が恥ずかしがることなくフリ切っていると、何かが伝わってくる。そして見ているこちらが恥ずかしくなることもない。
今日、ある映画を観ていて同じことを感じた。どう考えてもB級映画なのに、出演しているすべての俳優さんが完璧に『フリ切って』いた。だからめちゃめちゃ面白かった!
『マチェーテ・キルズ』という2013年のアメリカ映画。この写真からわかるように、レディー・ガガがチョイ役で出演している。その他にもメル・ギブソンが悪役で出演しているので、嫌な予感を覚えつつも観ることにした。
主役のマチェーテを演じるのは脇役がメインだったダニー・トレホ。この映画はどうやら続編らしく、2010年に『マチェーテ』という映画が公開されているらしい。そのときも豪華キャストだったそうで、ロバート・デ・ニーロやスティーブン・セガールが出演している。
嫌な予感は的中していた。マチェーテは不死身の男で、ある狂人がワシントンに向けて仕掛けたミサイル攻撃を阻止するため、メキシコに乗り込むというストーリー。結論として陰謀を阻止するんだけれど、そんなストーリーなんてどうでもいい内容www
まずはやたらと美人が登場する。ジェシカ・アルバ、アンバー・ハート、レディー・ガガ、ヴァネッサ・ハジェンズという美人ぞろい。個性的な女優さんとしては、ミシェル・ロドリゲスも活躍していた。
とにかくエグい。正確に数えていないけれど、おそらく30体以上の生首が空中を舞っている。内臓も飛び散ったりする。だから子供には絶対に見せられない映画。
とにかく人が次々と死ぬ。人間ドラマなんてクソ食らえという雰囲気で、有名な俳優さんが登場してきては簡単に死んでしまう。もう笑うしかない。
ボク的な感覚で言えば『マーズ・アタック』という超B級のSF映画と『パルプ・フィクション』を足して割ったような作品。その二つの映画を知っている人は、この作品がどれだけはちゃめちゃなのか想像できるだろう。
だけど最初に書いたように、出演している全員が『フリ切って』いる。だから最高に面白い。最後の最後まで飽きることなく笑いながら観てしまった。この映画はおバカを楽しめない人には無理だと思う。見る人を選ぶ映画だろうなぁ。
続編を匂わせてあったけれど、いまのところここで終わりらしいwww
だけどボクはこの映画が好きだなぁ。こんなバカ騒ぎはフィクションだからこそ可能だと思う。無理だと思うけれど、ぜひ続編である宇宙での戦いに期待したいところ。
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