これが精一杯だろうね
ボクにうっかりと持ちかけてはいけない話題がある。なぜなら延々とそれについての講釈を聞かされることになるからwww
それはJ.R.R.トールキン作の『指輪物語」とスティーブン・キング作の『ダーク・タワー』という物語について、
この二つの物語に対するボクの思い入れは尋常じゃないないので、オタクを自称している人以外は話しかけないほうがいい。きっと後悔することになるからね。
そんな『ダーク・タワー』が2017年(日本での公開は2018年)に映画化されている。ようやくその作品を観ることができた。
『ダークタワー』という2017年のアメリカ映画。
簡潔に感想を述べるのなら、「よくやったよ。これが精一杯だよね」というもの。この作品を2時間足らずの映画にするのは、そもそも絶対に困難。
文庫本でも16冊になる大長編なので、映画の題材として適していない。もし映像化するとしたら、連続ドラマだと思う。それもシーズン7くらいまで続けないと無理だと思う。
こんな悪条件がそろっている作品なのに、よくこここまでまとめたと思う。ボクはある意味すごいと思った。通常のSF映画を期待している人には物足らないかもしれない。だけど物語の背景にある広大な世界観を、できる限り盛り込もうとしているのがわかった。原作を読破した人ならその微妙な感覚がわかると思う。
当然ながら登場人物も大きく変更されている。すべてのパラレルワールドを支えているダーク・タワー。クリムゾン・キングという闇の帝王が、ウォルターという魔導師を使ってタワーを破壊しようとしている。破壊に使用するエネルギーは超能力を持つ子供たちの『輝き』(シャイニング)。
そのタワーを守るために旅をする中心人物は4人。
ガンスリンガーことローランド。
エディという元麻薬の密売人だった青年。
スザンナという事故で両足を失くした多重人格の黒人女性。
ジェイクというニューヨークの少年。原作では『タッチ』というテレパシーの能力を持っている。
ところが映画では2人に絞られてている。ジェイクが物語を引っ張りつつ、ローランドに会いに行くという設定。そのローランドは原作では白人。だけど映画では写真のように黒人のキャラとして設定されていた。
原作ではスザンナという女性が優秀なガンスリンガーだったので、二人のキャラをひとつにまとめたんだろう。エディのニューヨーカーらしい要素は、ジェイクにすべて託されたんだと思う。
とにかく単発の映画作品としては、なかなか面白かった。原作を知らない妻も面白い映画だと言っていた。だからある意味、まったく新しい『ダーク・タワー』だと言っていいい作品だろうね。
この映画で最高なのは、黒衣の男であるウォルターを演じたマシュー・マコノヒーの怪しい演技。神出鬼没なウォルターを、完璧に演じていたと思う。彼のおかげで、原作の雰囲気が死守されていたと思う。
もしドラマ版で原作に忠実に制作されることがあれば、ウォルターはもう一度マシュー・マコノヒーにやってほしいと思った。それほどハマっていたなぁ。
この映画を観て、また原作を最初から読みたくなった。だけど16冊もあるから悩ましい。
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