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高羽そらさんインタビュー

元刑事とサイコパスの心理戦

小説の推敲作業に入ったと同時に秋雨前線が南下してくれたので、順調に作業が進んでいる。やっぱ秋の空気を感じるだけで、集中力をより長く継続することができる。

 

おかげで登場人物のキャラをよりいやらしくできているので、なかなかいい雰囲気。ホラーミステリー作品なので、書いている自分ができるだけ不快になるように意識している。人間の心理というのは不思議で、ちょっとした言葉のやり取りで不快感がぐんと増したりする。

 

ちょうどいいタイミングで、そんな人間心理の参考になるような小説を読んだ。

 

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『ミスター・メルセデス』上巻 スティーブン・キング著という小説。

 

この小説はスティーブン・キングには珍しく、超能力者や異世界の怪物が登場しない。上巻を読み終えた段階で言えるのは、完璧なミステリー作品だということ。それだけに新鮮で面白い。

 

主人公は定年退職したビル・ホッジスという元刑事。優秀な刑事だったけれど、定年なのでどうしようもない。だけど刑事の仕事から離れたことで、目的意識をなくして自殺願望を抱いていた。

 

そんなホッジスに手紙が届く。それは彼が刑事を定年になる直前に起きた殺人事件の犯人からだった。金持ちの家からベンツを盗んだ犯人は、仕事を求める大勢の人が行列を作る市民センターに車を突っ込んだ。そして8人の人間を殺害している。そのなかには、赤ちゃんまでいた。

 

解決できずに退職することを気にしていたホッジスに届いた手紙は、彼を自殺に追い込むことを意図したものだった。犯人は明らかなサイコパスで、ホッジスをずっとマークしていた。そして彼が自殺願望を抱いていることを知る。それを刺激して、自殺させようと挑発してきた。

 

ところがホッジスはそのことで、逆に生きる意欲を再燃させる。刑事ではないけれど、犯人を逮捕することい生きがいを見出す。そして二人の心理戦が火蓋を切った。これがめちゃめちゃ面白い。

 

読者にはすぐ犯人の名前と人物像が明かされる。だから犯人がホッジスに近づくときはドキドキする。もちろんホッジスも負けてはないない、SNSを通じて犯人を挑発してあおりまくる。これがなかなか痛快。

 

上巻のラストでは、ホッジスの作戦が功を奏した。怒り狂った犯人は、ホッジスの友人たちを狙うところで上巻が終わる。下巻がどうなるのか、めちゃめちゃ楽しみになってきた。

 

調べてみると、このホッジスの作品はシリーズ化されているそう。全部で3作品ある。もちろんすぐに図書館で予約したので、ホッジスの活躍を追いかけようと思う。スティーブン・キングにしては希少なミステリー作品なので、じっくり楽しみたいと思っている。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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