人生は偶然に見える必然で成り立つ
昨日の夜のブログの続きのような話になるけれど、人生に偶然は存在しないと思っている。生まれる前の計画に基づき、起きるべきことが必ず起きる。
ただしその必然は思っているより可動性が高い。予定していたことを達成できなかったり、思っていた以上の成果をあげた場合、起きる出来事も変化する。
それが人間にとっては偶然に見えるだけで、いまの人生における果実をフィードバックしたことによる必然で成り立っている。そんな偶然に見せかけた必然が起きるから、人生はワクワクするんだと思う。
今日観た映画も、偶然に見せかけた必然で成り立っている物語だった。
『トレイン・ミッション』(原題: The Commuter)という2018年のアメリカ、イギリス、フランスの合作映画。主演はボクの大好きなリーアム・ニーソンで、彼らしいハラハラドキドキのアクション映画だった。
リーアム・ニーソン演じるマイケルは保険の営業職。10年間ものあいだ列車を使って真面目に通勤してきた。ところが突然クビを通告される。一人息子の大学進学や住宅ローンがあるのでキツい。でも60歳という年齢では誰も雇ってくれない。
途方に暮れて帰りの列車に乗ったとき、ジョアンナという謎の女に接触される。このジョアンナを演じたヴェラ・ファーミガの登場シーンは少ないけれど、彼女の演技がこの映画をグッと盛り上げている。
『ミッション・8ミニッツ』や『エスター』という映画を観て雰囲気のある素敵な女優さんだと思っていた。その感覚はまちがいではなかったようで、ラストシーンも彼女とリーアム・ニーソンのやり取りで終わる。思わずニヤッとするエンディングだった。
さて、マイケルが頼まれたのは、この列車が終着駅に着くまでに、顔のわからない人物を見つけ出して欲しいというもの。プリンという名前しかわからない。だけど10年以上も同じ列車に乗っているマイケルなら可能だろう、というのがジョアンナの考えだった。成功報酬は破格の10万ドル
解雇されたばかりで喉から手が出るほどお金が欲しいマイケルは、その申し入れを受ける。だけどとんでもないトラブルに巻き込まれていくという物語。
この映画を成立させる要因として、マイケルが元警察官だったという前提がある。つまりそれゆえに依頼されたわけで、偶然に見えるけれど必然的な出来事だった。さらにこの列車に乗り合わせた人たちにも、それぞれ必然的な理由があって偶然じゃない。
マイケルがプリンという人物を絞り込んでいく過程で、乗客たちの偶然に見える必然が明らかになっていく。ちょっとだけ種明かしをしておくと、プリンという人物は、ある殺人の目撃者であり、その証拠を持っていた。FBIに会うためにその列車に乗っていたというわけ。
だからプリンを必死で探しているのは、その殺人の発覚を恐れる黒幕だった。つまりプリンを殺すことが目的。ここまで書けば、どんな展開になるかは予想できるかもね。結果としてハッピーエンドになるけれど、新しい映画なのでネタバレはやめておこう。
同じ列車に乗り合わせた偶然が、思いもしなかった必然を導き出す物語。リーアム・ニーソンらしいテンポ感のいいアクション映画だった。かなりオジサンになったけれど、まだまだ楽しませてくれそう。だけど『ラブ・アクチュアリー」のリーアム・ニーソンのように、優しいパパの役も見たいなぁ。いや、年齢的には祖父の役かもねwww
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