キャラが強すぎて興醒め
漫画や小説においてキャラが立っていることは、作品の成功を左右する重大な要素だと思う。ただバランスというものがあって、それが崩れてしまうと強烈なキャラが邪魔をすることもある。
今日観た映画は、作品としてはめちゃ面白かった。ただある俳優さんのキャラが強すぎて、物語に入り込めないのが残念だったなぁ。
2021年 映画#108
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(原題:Now You See Me 2)という2016年のアメリカ映画。『グランド・イリュージョン』という作品の続編で、この続編が未見だったので前作を2日前に見直した。そしてさっそくトライ。
前作で見事なイリュージョンを見せてくれたフォー・ホースメン。今回は女性のメンバーが変わったけれど、男性3人はそのまま。そして影のリーダーであるFBI捜査官のディランも、続編で大活躍を見せてくれた。元々はこのディランによる復讐が前作の背景にあった。
それを受けて今回は、前作で煮湯を飲まされた保険王がフォー・ホースメンにリベンジするという展開。彼らを誘い出すことで、最初は完璧にハメてしまう。でも結論としてはまたもや大掛かりなトリックを使うことで、フォー・ホースメンが勝利するという結末。
最初に書いたように全体としては合格点の作品。ショーのような映画の要素も健在で、最初から最後まで楽しむことができた。ただし、どうしても気になる点があって、それが最後まで引っかかってしまった。
まずはウディ・ハレルソン演じるメリットの双子の弟。ウディ・ハレルソンが一人二役していた。だけど彼は独特の強いキャラを持つ俳優さんなので、同じ人物にしか見えない。悪役のはずなのに、そこが気になって興醒めしてしまった。
もう一人は悪役であるウォルターを演じたダニエル・ラドクリフ。彼についてはハリーポッターのイメージが抜けないのは仕方ない。10年ほどかけてあの映画を観てきたからね。だとしてもダニエルの悪役はどうにもピンとこない
彼のキャラとして善人のイメージが強すぎて、憎らしいほどの悪役に見えない。どこか人の良さが見え隠れするので、主人公たちを応援する気持ちが緩んでしまう。彼の演技力の限界なのかもしれないけれど、最後まで中途半端感が抜けなくて興醒めしてしまった。
面白い映画だけに、なんかもったいないよなぁ。メリットの双子はいらんやろう。そしてダニエル・ラドクリフの悪役はミスキャストだと思う。この二点がどうしても引っかかってしまった。
このシリーズの第3弾が進行中とのこと。この映画のコンセプト自体は大好きなので、めちゃ楽しみにしている。ウディ・ハレルソンは素晴らしい俳優だから、メリット役に専念してほしい。第3弾では双子の弟を出さないでね〜〜www
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