死神は絶対に諦めない
人間はいつか死ぬ。誰もがその事実を分かっているけれど、遠い未来のことだろうとして考えないようにしている。それが現状だろう。
だけどもし死神に死を宣告されたらどうすればいい? そこから逃げることは可能だろうか?
そんなことをテーマにした映画を観た。
2021年 映画#138
『ファイナル・デスティネーション』という2000年のアメリカ映画。B級ホラーという雰囲気の作品なんだけれど、これが予想外に面白かった。映画の冒頭は謎が散りばめられていて好奇心が刺激される。やがて事件の背景がわかると、スピード感がアップして一気にシンプルな展開を見せる。とてもわかりやすい構成だった。
主人公はニューヨーク在住の高校生であるアレックス。修学旅行でパリに10日間の旅に出るため、学校の仲間たちと空港にやってきた。ところがどことなく嫌な予感が消えない。飛行機事故を象徴するようなものばかりが目に付く。
そして飛行機に乗り込んだ直後、その機体が離陸直後に爆発炎上するというヴィジョンを見る。パニックになったアレックスは騒ぎを起こし、殴り合った同級生や友人、そして引率の教師の7人が搭乗拒否される。仕方なく3時間後の飛行機で追いかけることになった。
だけどその直後、空港の窓から爆発して墜落する旅客機が見えた。それはアレックスが乗っているはずの機体だった。乗務員と乗客は全員死亡。その7人はアレックスのおかげで命拾いすることになる。
だけど墜落を予知したアレックスはFBIに疑われるし、死亡した同級生の親たちからは非難の視線を浴びる。そんなおり、一緒に助かった親友のトッドが自殺してしまう。その直前まで一緒にヤンキーススタジアムに行く約束をしていたアレックスは自殺を疑う。
そして次には、同じく飛行機事故を免れたテリーという女子高生が交通事故で命を落とす。その段階になってようやくアレックスは理解する。その7人は飛行機事故で死ぬはずだった。死神がそう運命づけていた。なのにアレックスの想定外の行動によって生き残ってしまった。
それゆえ死神はその7人を順に殺している。それは飛行機事故で死ぬはずの順番だった。ということでアレックスを理解してくれるクレアと一緒になって、死神が取り仕切っている『死の筋書き』を妨害しようとする。果たしてアレックスとクレアは生き延びることができるのか?
後半になって死神の意図が分かってからドキドキ。どうすれば死を回避できるのか模索するところが面白い。そして最終的にアレックス、クレア、そしてカーターの3人が生き残る。その6ヶ月後、3人は生きていることを祝して修学旅行で行くはずだったパリにやってくる。
だけど死神は諦めていなかった。3人は再び死神からの挑戦を受けることになる。
少しエグいシーンがあるけれど、なかなかよくできた映画だった。どうやら続編がこの作品のあとに4作もあるらしい。それほど人気のある映画だったということだね。同じパターンだと思うんだけれど、どのようなストーリーで構成されているんだろう? 機会があれば続編を観ようと思う。
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