赦しの先にある和解
天気予報では今日も雨のはずでした。でも午前中は薄日が差していましたし、午後になっても雨は降っていません。湿度が高いので動けば蒸し暑く感じることもありますが、じっとしていると快適な1日でした。
昨日の散歩中に出会ったハイビスカスです。この花を見ていると、夏を感じますね。
今日から伊勢志摩でサミットが行われています。雨を覚悟していたのに、伊勢神宮でのニュース映像を見てびっくり。本殿に続く石段の下で集まっている各国の首脳たちに、太陽の光があたっています。おぉ、これは歓迎されているなぁ、と感じました。
今夜に前線が通過して雨を降らせるようです。でも明日の朝には雨もあがりそう。どうやら天候に関しては悪天候の影響を受けることなさそうです。サミットも無事に終わればいいですね。
それにしてもニュース映像で見るSPたちの厳しい表情を見ていると、彼らの活躍なしでは無事にサミットを開催できないことがわかります。そんなSPたちが活躍する映画を観ました。
『インビクタス/負けざる者たち』(原題:Invictus)という2009年のアメリカ映画です。何度も観た作品ですが、久しぶりにじっくりと鑑賞しました。やっぱり素晴らしい映画です。いい映画は何度観てもいいものです。
昨日のリンカーンは黒人奴隷解放がテーマでした。そしてこの映画は同じく有色人種の差別である南アフリカのアパルトヘイトがテーマです。このアパルトヘイトを扱った映画として私の記憶に残っているのは『遠い夜明け』という作品です。リチャード・アッテンボローが監督した素晴らしい、そして恐ろしい映画でした。南アフリカ政府が、どれほどひどい差別を行っていたかを知ることのできる映画です。
しかしこの映画は、アパルトヘイト後の世界を描いています。大統領となったマンデラが主人公です。しかし南アフリカには問題が山積。特に黒人と白人とのあいだにそびえ立つ壁は、崩すことができないのではと思うほど強固なものです。黒人には差別を受けていた怒りと復讐の想いがあり、白人たちには黒人たちに対する恐怖が蔓延しています。
マンデラはそんな黒人たちに対して赦すことの意味を伝え、黒人と白人が和解することで、民族が一つになった南アフリカを建設しようと寝る間も惜しんで働きます。そんなときに目をつけたのが、ラグビーのワールドカップでした。
1995年には南アフリカでラグビーのワールドカップが開催されます。南アフリカのチームも初出場します。マンデラは低迷しているチームを鼓舞して、優勝させようとします。そうすることで黒人と白人が一つになれることを意図したのです。
黒人と白人の対立を象徴する存在として、マンデラを警護するSPが使われています。この映画のいいところは、その部分だと思います。反目し合っていた人種の違うSPたちが、チームを優勝させて、ワールドカップを成功させるために友情を築いていきます。その様子を見ていると感動の涙が出てきます。
そして歴史的な事実として、初出場の南アフリカが決勝で世界最強と言われているニュージーランドのオールブラックスを破って優勝します。大人も子供も、男も女も、そして黒人も白人も、ともに手をとって喜びを分かち合います。こうして一つの国家として南アフリカが歩み始める、という素敵な映画です。
マンデラを演じたモーガン・フリーマンの演技は秀逸です。彼しかこの役をできないでしょう。そして南アフリカのチームを率いるキャプテンのフランソワを演じたマット・デイモンも素晴らしい。そしてマンデラを支える秘書たちや、フランソワの家族たちも、この映画には欠かせない人物たちです。
「インビクタス」とはラテン語で屈服しない、制服されない、という意味だそうです。それは30年近くも刑務所で過ごしたマンデラの心を投影した言葉です。そしてそのような立場にあったマンデラ自らが、赦すことについて国民を説得しようとします。だからこそ和解という未来を国民は選択したのでしょう。まだ観たことない方は、おすすめの映画ですよ。
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