2011 4月 13 | 吉田拓矢(シンガーソングライター) official ブログ by ダイヤモンドブログ

4月13日　晴れ。

投稿日：04.13.2011｜カテゴリー：blog

震災から早1カ月。

様々なことを考えさせられた。

未だ、まとまってはいないが。

最初の一週間くらいは、ただただ、呆然と起きた事を見つめ、

思考が完全に止まったままの生活。

徐々に見えてくる全貌。被害。悲しみ。怒り。苦しみ。

テレビでは「前を向こう」「負けない」「がんばろう」の連呼。

Twitterでたくさん流れてくるいろんな情報。

有名人たちのチャリティー活動。

バレまくるお偉いさん方のウソ。

何が正しくて、何が悪なのかを見極めるのに、ほとほと疲れ果てた友の顔。

報道されない犯罪の数々。

原発が吹っ飛んで放射能が流出。

買占め、停電。いまだ収まらぬ余震。

これだけの筆舌に尽くしがたい事が起きて、たくさんの命が失われ、大事な場所が失われた今、

わかったこと、ひとつ。

人はみんな、同じ気持ちになるってこと。

困ってる人がいたら、助けたくなるし、心配するし、譲り合うし、理解しようとする。

（一部には残念な人もいるのは事実だが、それも僕等のなかで、正しい事を認識させる為のひとつの要因になってはいる。決してその行為は黙認できる事ではないが。）

皆いつも、人に対しあんなに無関心だったのに、誰かにあんなに主張してたのに、

何とかしなきゃって、思ってる。

そして、何も出来ないってことに気付いて、苦しんでる。

その苦しみは本当に、素晴らしい。尊い。

これから、僕等は、失われたものを取り戻しに行くのではなく、

新たな道の上で、新たな価値あるものを創りゆく日々を生きていくのだと、そう思う。

あと何年、いや、何十年この状況が続くかわからない。

世界初の災害が起きた。誰も想像しなかったことが起きた。

過去がなんであれ、どうであれ、僕たちは、この新たな道の上で生きていかなければならない。

未だ悲しみに打ちひしがれ、立ち上がれない人びとに、寄り添っていかなければならない。

答えはない。でも、目の前に道は、ある。

生きている以上、その道を歩かなければならない。

ならば、もうこれ以上悔いのないよう、一瞬一瞬を精一杯生きなければなるまい。

思い残す事がないよう、精一杯、家族、友人、愛すべき人を愛さねばなるまい。

そう決意し、一歩足を踏み出したら、

毎日やる事が膨大。山積み。何が出来るかなんて考えてる暇なんかない。

自分が何者かなんて、考えている暇なんかない。

全力で生き抜こうと思ったら、凹んでる場合じゃないし、病気になってる場合でもない。

気分で日々を生きるわけにはいかない。

まずは、そばにいる人を笑顔に変えてみる。

そのひとに対し何が出来るかはわからなくても、やってみる。

笑顔でいて欲しいと願っている自分の気持ちは、本当なのだから。

「何が出来るか」じゃなく、「何がしたいか」。

出来る事をやってたんじゃ、気持ちは伝わらない。

1000年に一度の災害には、1001年に一度の決意を持って挑む。