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13曲目「陽が差してくる」

この曲もかなり前から出来上がっていた曲だ。


しかしながら、

一向に自分のものにならない感覚がつきまとった曲でもある。


なぜだったのだろうか。


歌の中に、

混沌を抱えた青年を連想し、

まだあどけなさが残る女性が見え隠れし、

なにかを悟ったような人がいて、

なにもわかっていない誰かもいた。


何か恐ろしいものが近づいてくるような。

なにか悪い企みに嵌められてるような。

焦っているようで、落ち着いている。

絶望しているようで、希望も持っている。


「僕」という一人称の視点から発しているようで、そうではないような感覚にもなる。


感情のループを感じるのだ。


しかしながら、

人の思考などそんなものなのかもしれない。

そして、誰もがいろんな顔を持つ。

父であり母であり兄であり姉であり。

弟であり妹であり彼であり彼女であり。

師であり弟子であり友であり仲間であり敵であり正義であり悪であり。


何度も同じ感情をループして、

絶望して、

また希望を抱いて。

やがてその混沌に陽が差し込んできて、

次の朝がやってくる。



今回のレコーディングに入るとき、

この曲だけが唯一の憂鬱だった(笑)。

ずっとこの歌に対して心の置き所を見つけられなかったからだ。


しかしこの曲もまた、

今回のアルバムタイトル「キョウメイ」に救われていた。


この歌もやはり、

僕の歌であり君の歌であり、

彼女の歌であり彼の歌なのだ。


「僕らがかつて目指していた場所は

僕らがいつかたどり着くべき場所は」

とある。

この「僕ら」という言葉に、

キョウメイがある。


最後には、

「陽が差してくる 僕たちのこの世界に」

「陽が差してくる 君たちの明日に」

と綴られている。


そして、

「陽が差してくるかもしれない」ではなく、

「陽が差してくるのかな」でもなく、

「陽が差してきたとしたら」でもない。

「陽が差してくる」なのだ。


そう、

どんな時でも「陽が差してくる」のだ。


そのことだけが真実だというのに、

どうして僕らはいつも自ら、心を曇らせてしまうのだろう。


その歌の中に、

どんな愛があり、

励ましがあり、

温もりがあるのかを見つけられたなら、

どう歌えばいいかわかってくる。


そして必ず、

多くの人とキョウメイできる。






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コメント (7件)

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  1. どんな時でも、陽が差してくる 〜ステキですね^_^

  2. 言葉では言い表せない不安感から安心感へ、
    薄暗い空から天使のはしごが現れて、その陽の光に包まれるような、体感温度も変わるような、そんな感覚になります。
    最後に希望が感じられるのは「僕」と「君」から「僕ら」になり「君たち」になるところなのかなと気づきました。
    ライナーノーツによって「キョウメイ」がより一層楽しめます。

  3. こんばんは。 ←大大大大大好き☆ 「陽が差してくる」 ・ルートは違えど、毎回同じ結末になります。
    音のクリアさと歌詞のグレーさ、拓矢さんの歌声で中和されて、バランスとれてるんだって、この記事を読んで思いました。
    必ず、一段一段、積み上げていたり、登っていたりで、さびの部分で、そう、とっても絶妙に、♪陽が差してくる〜〜♪絶景をみれるところに辿り着いてます。物凄い不思議な感覚の歌です。大好きです。

  4. 何回も読んで、うるうるしました。 うん。 私の心にも陽が差してきてます。 ありがとうございます。

  5. 「陽が差してくる」ライナーノーツを読ませていただいて、深~いお話ありがとうございます。o゚。*☆. (*
    ^∀^)ノ─☆*。゚この曲は、音楽を聴いているのに、映画の中にいるような気分になります~♡(o˘◡˘o)♬
    やさしい陽ざしが差してあたたかく響いてくる歌です。前半部分は、夢の中にいるようなぼんやりした気持ちに、曇り空が浮かんできますが、後半部分から、晴れ間が広がってだんだんに目が覚めていく感覚。。。いまここにある世界~♪どんな時でも陽が差してくる。。。その通りだぁ~と☆キョウメイしました~!!曇り空の時でも、メロディといっしょに陽ざしのように、聴き終わると心地よい日向ぼっこをしているような気分になります。+(*´∀`)b°+°♪♡
    アルバムの中で曲順もたまらなくて次の「狂おしい日々を」に続くところが、この世界観にさらに惹きこまれていきます。このアルバム全部が本当に素敵です♪♪♪p(*^-^*)q♡

  6. 何回も読んでみましたー!この曲はなんかモヤモヤした時に聴いてた。。。CDになって、イントロが流れた瞬間、ん?ん?ん??わーー!!!(//∇//)。てなったー!!今までじんわりあったかい陽が射してくるかんじが、イントロから出てるーって思って、モヤモヤがキラキラしてきた!!拓矢さんの声が〜〜〜すきーー(//∇//)

  7. 確かにこの曲はスッキリしない感が漂う。 けだるい歌い方、緩やかなリズム。
    いつまでもベッドの中でまどろみたい日曜日の朝みたいだ。 誰もが漠然とした不安を持ちながら何をしたいのか何が正しいのか迷っている。
    その中で「これだけは確かだ」と思える小さな宝物を見つけて、それを共有する仲間が出来たら。
    その時に「陽が差してくる」その明るさや暖かさを身に染みて感じるのだろう。 そんな事を思った今日この頃♪


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