スペシャリストになるには勉強より現場!
スペシャリストといってもいろいろな分野があるので、ここでは主に美容とショービズ界になってくるので、私が経験したことのみになりますが、それでもメイクアップアーティスト、モデルや美容家などを目指す方は参考になさってください。
もちろん、資格が不要なスペシャリストであっても、知識が全くない状態ではカウンセリングなどはできませんので、勉強も大切です。資格がないと美容師さんのように髪を切ったりできない職業もあります。
でも、もし万が一、現時点で問題のない状態なら、撮影やメイクができる現場、楽屋などに行けるチャンスがあれば、駆け出しのころは全力で顔を出すことをオススメします!
身の回りにツテがあれば、頼み込んで連れて行ってもらってください!
スペシャリストとして生きていく場合、知識と技術、この2つがあれば困らないかというとそうではありません。
クライアントが満足する仕事ぶりや熱意も必要ですし、コミュニケーション能力も必要です。
テレビや雑誌など、メディアで活躍したいとなればなおさらです。
そしてなにより、「現場の流れ」がわからないと、いくら腕が良くても仕事全体でみると仕切りが悪いだとか、おしたとか(時間が予定よりも遅くなることです)そういった原因になることがありますし、挨拶や意思疎通ができなければ、「気持ちよく仕事ができる人」と認識されないため、次回はありません。
私がモデルからメイクアップアーティストにすんなり転身をできたのも、表でモデルをすることの前に、楽屋でヘアメイクを実際受けていたからこそ、ショーのどれくらい前に会場入りで、どんな用意をしていったら良いか、どんなトラブルが想定できるか、が見られたおかげだと思います。
例えば、あなたはメイクアップアーティストになりたいとしましょう。
舞台のメイクをすることになり、開演時間は変えられないので、必ず幕が開く前に全員のメイクを終えなくてはいけないとします。
まず、何を着て行ったら良いか、靴はどんなものがNGか、などもわからないのではないでしょうか?
次に、メイクに時間がかかると自覚がある方は、「入りの時間にものすごく余裕を持って5時間前に会場に着こう」と思う方もいるかもしれません。
でも、多くの劇場は、開演の3時間前からしか入れなかったりします。
14時開演ならば11時からしか劇場の楽屋には入れません。
そういったことは、もくもくと家でネットを調べたりテキストを読んだりしても知り得ないことなのです。
11時に入った後も、では11時からキャストの皆さんがすぐにメイクを受けてくれるのか。これもNOです。
本番前に、前日のダメだったところの動作を舞台で確認したり、声を出すために軽く体を温めたりするためジャージやスウェットです。まだまだ衣装には着替えません。
さらにそこで汗をかくわけなので、先にメイクだけしよう、なんてことはできないのです。
そういった状況も考慮し、さらに何かあったときのことを念頭において、かつ舞台ではどんなに激しい殺陣シーンでもつけまつげが本番中に飛んでいったり、ウィッグがズレたり、なんてことがないようにメイクをしなくてはいけません。
この「状況を考慮して、トラブルを念頭におく」ことは現場を経験していないと想定はできないと思います。
だから、「現場に行ってほしい」と私にアシスタントがいたなら思います。
知識がまだなくても、業界でいう「師匠」と呼ばれる方は、その人がどこまでできるか、何ができるか、できないか、は把握していて現場を誘ってくれているのではないでしょうか?
きっと、アシスタントに「責任をとれ!」と言ったりしませんし、「一流芸能人の方を今日は担当しろ!」とも言わないと思います。笑
何かあってもケツを拭いてくれるはずです。すぐに動けなくてもいろんなものをみて、感じてほしいから、期待しているから誘うのです。
何か始めたいとか、何かになりたい時に、口にするのは簡単ですが
「よし、私今日から頑張る!変わる!少しずつ独学でも勉強はじめてみる!」
で劇的に何か学べてスペシャリストとしてバリバリやれるようになるには相当時間がかかるんじゃないかなぁというのが本音です。
もし本当に変わりたい、始めたい、なりたいなら、現場を見ること。いつもアンテナを張って感度を高めることが大切だと思います。勉強は並行して。
現場もただ連れて行ってくれてるわけではないし、学校ではないから「こういうときはこうするのよ〜」と手とり足取り講義してくれるわけでもありません。
「これ、やって」と言われる前に「何かすることはありませんか?」と声を出すこと、挨拶をすること、はじめはこの2つくらいしかできないかもしれません。
誘ってくれた師匠の仕事ぶりを見ることになったら。ファンデをどんなふうに塗っているかなども大切ですが、何に気を使っているか、キャストさんやスタッフさんに敬語で話しているのか、タメ口なのか。ヘアメイクの提案は、有名なキャストさんの要望を無理めでも全て聞くのか、あくまで舞台での動きなどとすり合わせてきちんとプロとして提案しているのか、現場で自分に対してどんなことを頼んでくれたのか、など見るところはたくさんありますし、実はそちらのほうが大切かもしれません。
そこに気づいた時にはじめて、周りと比較したりできるようになります。
「あ、私の担当の美容師さん、初めからタメ口で、似合っているよりも流行の色しかヘアカラー提案してきてないわ・・・」とか笑
もちろん、師匠もあなたの服装やヘアメイクから仕事ぶりや気合、指示待ち人間や思考回路停止状態になっていないかをチェックしていると思いますので、気は抜かずに・・・!
長くなってしまいました。読んでいただきありがとうございます!
私は何かを頑張りたいという方全ての方を応援しています。
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