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親離れ子離れとキャリア形成

最近は、親子でお揃いの服を着ても、親子コーデとは言わず双子コーデと言うのだそうですね。












そんな感じで仲の良い年の離れた兄弟姉妹のような親子が増えていると思います。













また一方で、お互いに親離れ子離れできない親子も増えているようです。













聞く話で多いのが、結婚しても実家にしょっちゅう帰ったり、夫婦の問題を、相手がいないところで自分視点のみで親に話したりするなど。当然親は子供の味方になるわけで、すぐ、帰って来なさい、と簡単に言う親も増えている気がします。












20歳を過ぎたいい大人が親とは別の戸籍を持ったのに、どちらが正しいのか答えも出ていないうちに、夫婦喧嘩した時点で親に愚痴を垂れ流したりするのは大人として戸籍筆頭者として、家長として自覚が足りないと親が叱るべきなんじゃないかなと私は感じます。













なぜこんなことを書くかというと、タレントやモデル、私のような専門家としての仕事も結婚生活と似たようなもので












会社に勤めているわけではなく、自分の名前、自分がブランド、で「自分が」仕事に一切の責任を持つプロ意識が必要だから、家長の自覚に通ずるものがあるわけです。













もっというと、本人の資質もありますが、環境や教育によって、学業や仕事への取り組み方、思考の仕方が形成されていくところだと思うので、親子の関係というものはとても大切なものだと思います。












私は芸能事務所を経営していますが、中学生タレントでさえも、そこらへんの親離れできてない大人よりもよほどしっかりし、自分のしていることに対して親に口出しさせず、自分で考え実行しています。しかも大人相手の世界で。














こうなると、子供からすれば、あまりにも親が先回りしてあーだこーだ言うと、「もう私は大人だから口出ししないでほしい。自分で稼いでいるし。」と言いたくなります。













親としては、何歳になっても子供は子供なので、転ばぬ先の杖でついつい居心地をよくしてあげたいという気持ちにはなるものですが













いつまでもこの関係のまま親離れ子離れができないと、思考回路が停止しっぱなしの、プロ意識を持たない、成長しない人間になるか、子供が正気に戻った時にウザがられて絶縁されるか…の二択になりそう。













親としては子供を守り甘やかすのはせいぜい大学生くらいまでで充分。子供の思考を奪うと、お金の使い方、稼ぎ方もわからなくなり、辛い時にすぐ逃げ出したり借金を量産する人間の出来上がりです。












子供の反抗が怖くて、良い意味では自由に、悪い意味では向き合わずに過ごしてくると、こじらせたものを大人になってからなおすのはとても大変です。昇進やキャリアを積むことも困難になるかもしれません。












私には年の離れた弟がいるのですがまさに心配でうるさく言ってしまいそうなので、適度に距離を保ち放置するようにしました。













世間一般で考えるとおかしいのは自分の子供かもしれないのに、身内だと途端に見えなくなるのは我ながら怖いので、努めて冷静に事実確認をするか、感情としては理解できる、と述べるにとどまっていますね。最近は。













もちろん、これは仕事でも全く同じことが言えるので、アシスタントに対してなんでも100点の回答を与えるとロクなことになりません。「先生の言うことが結局正しかったから、失敗しないように答えをはじめから聞いておこう。」となるわけです。













アシスタントができたばかりの数年は私も前述のような子離れできない親のような教育だったと思います。













彼女らが大成しなかったのは私のせいかもしれないと悩んだこともありましたが、教育の仕方を変えた今の弟子はもうすぐ4年。本の表紙や一流芸能人を手がけるようになってくれて、本当にいい技術者に育ってくれそうで、一安心したところです。













お金に関して。さすがに中学生は稼いでいてもお金の管理は基本は親でしょうが、それも自分で管理できるなら私はアリかと思います。借金などで後々家族に迷惑をかけない、やりたいことは自分のお金でする、と目的を持てば自然と貯まります。












私の場合、中学生の頃から将来は起業したかったので、高校生で簿記一級を取りました。多忙になる最近まで確定申告や会社の帳簿など自分でしていました。モデルをして貯めたお金で(そのころは株式会社設立には1000万円必要でした)23歳で会社を設立したのも今は懐かしいものです。若い時に遊んだり買ったり食べたりすることをある程度節制して貯めたお金の価値は一生忘れません。














業界でのお仕事を国内外で20年以上していておもうのは、やはりお仕事ができて一流の方は自立独立志向が強いです。











そして「やったことがないからわからない」をすぐ言わず自分で調べ、考えたことを計画通りにスピーディーに動くバイタリティを持っている方しか見たことがありません。










これらのことがとても簡単そうに見えて実はしつけや教育がモノを言う、難しいことだと感じます。













何かを目指す方、お仕事のキャリアが始まったばかりの方、そして逆に弟子や部下を持つも育成に悩む方。











自分自身がしっかりとしたキャリアもメンタルも手に入れるため、また次の世代もしっかり育てるため、親離れ子離れできていない関係になっていないか、見直してみてはいかがでしょうか?


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