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糖化を防ぐために Part 2

糖化を防ぐためには、血糖値を低い状態で安定させなければならない。しかし糖質をあまり制限したくない場合には、どうすれば良いのか。

まずはインスリン感受性を高めることである。インスリンにはヒエラルキーがあって、通常は筋肉に、次は肝臓に、そして最後は脂肪細胞に働きかける。トレーニーの場合は特に筋肉のインスリン感受性が高くなっており、インスリンの働きが良ければ、血糖値は速やかに下がってくれるわけだ。だから運動そのものに、糖化を抑制する効果がある。また筋肉の物理的収縮や血流の増加が、後述のAMPKを活性化してくれる。
しかしインスリンの働きが悪いと(インスリン抵抗性)、血糖値は高いままになってしまう。運動不足だと、より糖化の害を受けやすいというわけだ。

さてインスリン感受性に関係してくるのが、「アディポネクチン」である。これは脂肪細胞から分泌される生理活性物質、「アディポサイトカイン」の一種。アディポサイトカインには善玉と悪玉があり、悪玉の代表がTNF-αやPAI-1など。これらには炎症を促進したり、血液を凝固させたりして、動脈硬化を促進させてしまう作用がある。
そして善玉の代表がアディポネクチンである。血管壁を修復したり、炎症を抑制したり、またAMPKを活性化したりする作用があるのだ。

AMPKとは何か。これは「細胞のエネルギーセンサー」だと考えると分かりやすい。エネルギーが低下しているとAMPKが活性化し、体脂肪を動員してエネルギーを作り出そうとする。例えば外部からAMPKを投与すると、身体はエネルギーが低下していると判断し、脂肪を燃やそうとしてくれるのだ。運動しなくても、AMPKを投与するだけで体脂肪を燃やすことができるのである。

体脂肪が動員されるということは、持久力を高めることができるということでもある。AMPKはタンパク質でもあるため、薬剤化は難しいのだが、実は1980年代には既にAMPKを活性化させるペプチド(AICAR)というものが登場していて、運動選手の持久力を高めることがわかっている。そのため、「新しいEPO」とも呼ばれているくらいだ。

話題がドーピングのことに逸れそうなので、大急ぎで戻そう。AMPKは細胞にエネルギーを取り入れようとする。つまりインスリンの感受性を高めるように働く。だからAMPKを活性化するアディポネクチンを増やせば、糖化を防ぐことができるというわけである。では、どうすればアディポネクチンを増やすことができるのか。

その一つは「アルギニン」である。またアルギニンを多く含む大豆プロテインにも、同じような効果がある。大豆プロテインには甲状腺を刺激するということの他にも、ダイエットに役立つ作用があるわけだ。
また「杜仲茶」にも効果がある。杜仲の茶葉10gを水の状態から煮出し、沸騰してから10分ほどおくとさらに効果が増すという。

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山本義徳|やまもとよしのり(ボディビルダー)プロフィール

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山本義徳(やまもとよしのり)
生年月日:1969年3月25日
血液型:A型
出身地:静岡県

【経歴】
1969年3月25日生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
◆著書
・体脂肪を減らして筋肉をつけるトレーニング(永岡書店)
・「腹」を鍛えると(辰巳出版)
・サプリメント百科事典(辰巳出版)
・かっこいいカラダ(ベースボール出版)
など30冊以上

◆指導実績
・鹿島建設(アメフトXリーグ日本一となる)
・五洋建設(アメフトXリーグ昇格)
・ニコラス・ペタス(極真空手世界大会5位)
・ディーン元気(やり投げ、オリンピック日本代表)
・清水隆行(野球、セリーグ最多安打タイ記録)
その他ダルビッシュ有(野球)、松坂大輔(野球)、皆川賢太郎(アルペンスキー)、CIMA(プロレス)などを指導。

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