祖母との思い出
ちょうど二年前の今頃、生まれて初めて救急車を呼びました。
あまりの苦しそうな息づかいに隣で寝ていた私がたまりかね「おばあちゃん、病院行こうか。」と尋ねるとギュッと手を握り返してきました。
そのまま入院し、翌日の昼に祖父の元へ旅立ちました。
まるで夏休みに皆が集まった日に合わせたかのような別れ。
後で気づきましたが、もう何日もまともに食事を摂らず、出された薬も飲んでいませんでした。
顔面に生じた膨隆が悪性リンパ腫だと判明した時、顎顔面補綴を学んだ私は何と言う運命だろうと思いました。
主治医の先生、腫瘍の専門家を始め多くの方々に相談しましたが、当の本人が出した答えは「何の治療もしない」という選択。説得出来ない自分の無力さに涙した日々でもありました。
しかし結果的には痛い思いも一切せず(亡くなる前の本人談)非常に安らかな最期だったと言えます。
最終的な担当医は緩和ケアのドクターでしたが、祖母が全幅の信頼を置いていたことが私にとっては何よりの救いでした。
医療の本質…それは信頼関係の構築である、と再確認した瞬間です。
先日行った三回忌の写真。
祖母が眠るお寺近くの料亭に親族が集まりました。
2歳になったばかりの甥っ子も、初めてひいおばあちゃんにご挨拶。
おばあちゃん、見てるかなぁ〜
皆元気にやってるよ
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