画像診断の進化
歯科医療の技術は進化しています。
というわけで、三次元で解析できる歯科用CTで撮影してみたところ…
治療しても完全に治る見込みが低いことを承知の上で患者さんも歯科医も「チャレンジしましょう！」となるのか、はたまた違う選択肢を考えるのか…発展的な議論が出来ますね。
その一つが画像診断のレベル。
こちら普通のレントゲン写真の画像。
奥歯の先に何やら黒い影があるのがわかります。
というわけで、三次元で解析できる歯科用CTで撮影してみたところ…
問題の歯と顎の断面図。(金太郎飴みたいに前から輪切りにしたイメージです)
これを見ると、予想以上に大きな病巣だということがわかります。
治療しても完全に治る見込みが低いことを承知の上で患者さんも歯科医も「チャレンジしましょう！」となるのか、はたまた違う選択肢を考えるのか…発展的な議論が出来ますね。
私が歯科医になりたての頃はこのような装置は一般に普及しておらず、最初のようなレントゲン写真をみて診断し、一生懸命根っこの治療をしていました。
こういった慢性的な炎症の場合、患者さん自身には殆ど自覚症状はなく、せいぜい疲れた時に疼いたり噛んだら違和感があるなーという程度。
我慢ができなくなるほど痛むか、自分でもわかる程度に膿が出て来て初めて「抜いて下さい」と申告されることが大半でした。
それが今や、的確な診断があっという間に出来るようになったのです。
考え方によっては、必要の無い無駄な治療を省くことが可能とも言えます。
とはいえ、非常に高価な機器ですのでどこの歯科医院にも置いてあるわけではありません。
全ての症例に必要な装置ではありませんが、怪しいなぁと思ったら「三次元で診断しよう！」と考える歯科医側の引き出しが重要になってくるわけです。
