3月27日から30日まで3会場で、第11回 日本高校ダンス部選手権 新人戦が開催された。
優勝校は、東日本ブロック ビッグクラス・山村国際高校（埼玉）、スモールクラス・日出高校（東京）、中日本ブロック ビッグクラス・桜丘高校（愛知）、スモールクラス・三重県立松阪高校（三重）、西日本ブロック ビッグクラス・大阪府立登美丘高校（大阪）、スモールクラス・大阪府立堺西高校（大阪）。
その中でも満員の会場を沸かせていたのが、西日本大会で連覇を成し遂げた登美丘高等学校。登美丘高等学校は昨年、肩パッドにボディコンスーツで踊る通称“バブリーダンス”を世に席巻させた。YouTubeの再生回数は5000万回を突破し、昨年末には日本レコード大賞、NHK紅白歌合戦でパフォーマンスを披露。キャプテンの伊原六花は卒業後、大手事務所から芸能界デビューが決まり、7月から放送の土屋太鳳主演・連続ドラマ「チア☆ダン」にレギュラー出演、得意のダンスを披露することが決まっている。そこで春の新人戦を振り返り、7月から開催される夏の全国大会の注目校を占ってみた。
ーー 邦楽より洋楽志向の高校ダンス部
のべ262校が参加。使用された曲数が577曲。内訳が邦楽45、洋楽383、BGM（歌なし）149。意外にも邦楽が少なく。海外の音楽に乗ってダンスを披露する傾向が強かった。また東より西の学校の方がより懐かしい邦楽を独自の視点でカバーダンスする学校を見かけた。西日本大会 ビッグクラス 第3位を受賞した熊本県 鎮西高校の欅坂46「サイレントマジョリティー」の創作ダンスは多くの観衆を魅了した。幾つか目についた学校をピックアップしてみよう。
●西日本大会 ビッグクラス 第3位 鎮西高校（熊本）／欅坂46「サイレントマジョリティー」
●西日本大会 ビッグクラス 桜塚高校（大阪）／山本リンダ「狙いうち」
●西日本大会 ビッグクラス 西宮東高校（兵庫）／クレヨンしんちゃん「オラはにんきもの」
●西日本大会 ビッグクラス 山城高校（京都）／小泉今日子「渚のハイカラ人形」
●西日本大会 ビッグクラス 糸満高校（沖縄）／千鳥「癖がすごい」
ーー 2018年7月・8月から開催される、夏の高校ダンス部選手権（全国大会）を予測してみる
全国高校数が現在4,845校のなか、ダンス部のある学校は約40％にあたる1,957校あるそうです。部活動人数に置き換えると約25,000人在籍していて、少子化のなか競技人口が減る部活動のなかダンス部は唯一増加の一途をたどっています（大会事務局調べ）。そのなか昨年、登美丘高等学校がバブリーダンスでNHK紅白出場、映画『グレイテスト・ショーマン』のPRとしてコラボと話題を一気に集める一方、他校の活躍も目立っている。ミュージックステーションで同志社香里高校が三浦大知とコラボ、三重高校が西野カナの新曲とコラボ、千葉県立幕張総合高等学校がJ☆Dee’Zの新曲とコラボといった実績が増えていっている。CDがなかなか売れなくなっている音楽シーンのなか、普段興味のない年代層に知ってもらおうとレコード会社が躍起になるなか、今年の高校ダンス部の活躍、NEWスターのダンスチームの同行に業界関係者一同、注目しているようだ。
―― 大会主催・一般社団法人ストリートダンス協会 専務理事・西元陽一さんに「10年間を振り返って」聞いてみました。
一般社団法人ストリートダンス協会が主宰する日本高校ダンス部選手権は、去年、記念大会となる十年目を迎え、今年から新たな時代に突入している段階です。
日本高校ダンス部選手権の第一回大会を大阪で開催した時は、たったの四十校が始まりでした。
ダンスのスキルや作品の出来栄えなど、今から思うと決して上手な学校ばかりではありませんでした。
それが今では、プロのダンスチームの作品を超えるほどの作品が多数生まれるようになり、高校ダンス界における本大会の社会意義はますます重要になってきていると感じています。
と言うのも、本大会を主宰する以前は、日本一の高校ダンス部を決める大会はありませんでした。
もちろんダンスの大会は各地で盛んにおこなわれていましたし、個々のダンスジャンルにおける大会は存在しました。
しかしその多数あるダンスジャンルの高校の統一戦はありませんでした。
本大会ではステージ前の一番良い場所に、他の学校が観覧出来る場所を設けています。
要は競技会そのものが、各学校の学びの場にもなっているということなのです。
同じジャンルでも他都道府県の高校のダンスを見たり、ヒップホップをやっている学校がジャズの演技を見たりといった交流が、大きな刺激になってきたのだと思います。
このことが、今の高校ダンス部の実力が非常に上昇した要因だと思います。
高校生たちの作品制作における創造力には毎年驚かされるものがあります。
その年々によって大きな流れも存在します。
大会の黎明期にはアメリカのポップスなどの楽曲が多かった印象があり、その次はアメリカのオールディーズ、そして最近では日本のバブル時代の曲など高校生自身の両親が若いころに聞き覚えがある曲を題材にする学校が多かったと思います。
十一年目の今年はまだ新人戦を見ている段階ですが、流れとしては本物感を前面に出した作品が多く、各ダンス部の特徴が強調された作品が多くなっていっているのが感じられます。
強豪校も数が増え、ダンス技術は元より、作品の構成も工夫が必要になり、ここに来て創造性や独創性などもないと上位入賞は難しくなってきております。
一年に一度二分半に掛けた青春の汗とダンスに取り組む人たちの「感動」を私たちはこれからも応援し続けます。
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※日本高校ダンス部選手権〜DANCE STADIUMとは？
2008年から開始された高校ダンス部日本一を決める大会。別名”DANCE STADIUM”。産経新聞社及び一般社団法人ストリートダンス協会が主催。
ダンスに取り組む高校生の「情熱・努力・友情・チームワーク」そして「感動」を応援するために発足された。
参加条件は認可されたダンス部・同好会のみに限定され、顧問の教諭の同行が必須条件。
春・夏・冬と年に3回開催。春は新人戦、夏は全国大会、冬はバトルトーナメントと1年を通し様々な大会が行われている。
通称「春高ダンス」「夏高ダンス」「冬高ダンス」とも呼ばれている。
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情報提供元：WWSチャンネル
記事名：「バブリーダンス 登美丘高校ダンス部に続く学校はどこか？西にユーモアダンス集中か！？」
