『TouchRetouch』はどれほど綺麗に消せるか検証! 使い方も解説

大切な人との2ショット写真を邪魔する通行人、はたまたポスターの上に書かれた文字など、画像上のジャマ者を消すことができるレタッチ加工。ですが、レタッチ加工は非常に難しく、素人の私たちにはなかなかできませんよね。

今回レビューする『TouchRetouch』は、そんなレタッチ加工を誰でも行える画像加工アプリです。

※2017年2月22日時点の順位・金額

簡単操作が話題を呼び、有料アプリでありながらAppStore写真/ビデオカテゴリで7位(有料アプリ総合ランキング48位)に君臨する人気アプリになっています。

そこで今回の“Appliv有料アプリ調査隊は、この『TouchRetouch』のレタッチ性能やキレイに仕上げる使い方を徹底的に分析し、買う価値があるかどうかを検証していきます。

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『TouchRetouch』の使い方

『TouchRetouch』で使用するレタッチ機能が“クイックリペア”機能。写真から消した部分を指でなぞると、なぞった部分が写真から消えたかのようなレタッチ加工を自動で行ってくれます。

そんな『TouchRetouch』の加工精度を検証するために、今回は画像加工ソフトの王者、PC版『Photoshop』の自動レタッチ機能と対決!

『TouchRetouch』と『Photoshop』で同様の自動レタッチ機能を使い、画像加工の精度・スピードで優劣を決めていきます。

レタッチ性能3番対決!

『TouchRetouch』と『Photoshop』のレタッチ性能差を比較するために今回は、「大・中・小」の3サイズのレタッチを行っていきました。

①まずは小手調べ。“小さなスキー客”消し対決!

まずは両者の実力を小手調べしていきましょう。

対決に使用するのは、上のゲレンデ写真。消す対象も小さなスキー客なので、自動レタッチをしても違和感を生みづらい画像になっています。

レタッチ終了! 気になる出来栄えは!?

上の画像が『Photoshop』と『TouchRetouch』を使って、スキー客を消したものです。一見すると双方ともに、スキー客をキレイに消しているように見えますが……

拡大すると差は歴然。『Photoshop』の方には、消し跡が溝のように残っています。一方で『TouchRetouch』の方には、まだ誰も滑っていないかのような、白雪が……。

Round1……勝者『TouchRetouch』!

所要時間では差を付けられたものの、見事なまでの消しっぷりに、『TouchRetouch』が勝利する結果となりました。

■消去度
『Photoshop』:★★★★☆
『TouchRetouch』:★★★★★
■所要時間
『Photoshop』:約30秒
『TouchRetouch』:約1分

②イリュージョン成功なるか!? “東京タワー”消し対決!

小サイズのスキー客の次は、サイズアップ!

今度は、上の画像の東京タワーをイリュージョンの如く消してもらいます。

サイズが大きくなるにつれ自動レタッチは難しくなるだけに、双方の実力がはっきりと出る対決です。

レタッチ終了! 気になる出来栄えは!?

結果は『Photoshop』、『TouchRetouch』ともに東京タワーを消し去ることに成功! ですが……

『TouchRetouch』の画像をよく見ると、東京タワーのあった場所に存在しないはずの建物が出現。一方『Photoshop』は、レタッチした形跡がほとんど残らず、圧巻の加工精度を見せつける結果となりました。

Round2……勝者『Photoshop』!

消すどころか、いらない建物まで加えてしまった『TouchRetouch』に対し、『Photoshop』は消去度・所要時間ともに、『TouchRetouch』を上回る結果に。文句ない結果に、Round2は『Photoshop』に軍配が上がりました。

■消去度
『Photoshop』:★★★★★
『TouchRetouch』:★★★★☆
■所要時間
『Photoshop』:約30秒
『TouchRetouch』:約1分

③写真の中に“大きく写り込んだ指”の除去対決!

そして最終対決は、写真の中に大きく写り込んでしまった撮影者の指。果たして大きなサイズの写り込みも、ものの見事に“なかったこと”にできるのでしょうか。

レタッチ終了! 気になる出来栄えは!?

双方ともに若干の消しムラがあるものの、指の大部分を消すことに成功。

消しムラの特徴はというと、『Photoshop』は“溝状の消した跡”の数は少なかったものの、クッキリと消した跡が残ってしまいました。

一方で『TouchRetouch』は、消し跡の印象は薄いものの、多くの溝状の消し跡が目立つという結果に。

ですが手すりの部分に注目すると、『Photoshop』ではノイズのような画像のざらつき見られましたが、『TouchRetouch』では見事に手すりを再現。

Round3……勝者『TouchRetouch』!

空の部分では双方ともに若干の消しムラが現れてしまいましたが、手すりを見事に再現した点で差がつき、見事『TouchRetouch』の勝利という結果になりました。

■消去度
『Photoshop』:★★★☆☆
『TouchRetouch』:★★★★☆
■所要時間
『Photoshop』:約20秒
『TouchRetouch』:約1分

『TouchRetouch』でキレイなレタッチをする“3つのコツ”

画像加工の代名詞的存在の『Photoshop』相手に2勝1敗と、『TouchRetouch』のレタッチ性能の高さを十分にわかってもらえたかと思います。

ですが、ここで注意点。いくら『TouchRetouch』の性能を以てしても、

使用する画像によっては、上手くレタッチできない場合がある

 
ということを覚えておかなければなりません。

そこで性能対決の次は、『TouchRetouch』でキレイなレタッチをする“3つのコツ”をレクチャーしていこうと思います。

コツ1:「なぞった部分が消えた場合に写る景色≒周辺の画像」を意識する

クイックリペアは、なぞった部分に周辺の画像を貼り付け、自然に溶け込むような自動加工をしてくれるもの。それだけに「なぞった部分が消えた場合に写る景色≒周辺の画像」であるほど、仕上がりは自然になっていきます。

例えば上の画像。「赤の人物」を消した時に写る景色は“道・道路・草木”、周辺の画像は“道・道路・草木”のように、「消した時に写る景色≒周辺の画像」の関係が保たれています。

ですが「青の人物」の場合、消した時に写る景色は“道・道路・草木・女性の右半身”、周辺の画像は、“道・道路・草木・女性の左半身”と、女性の右半身を補完する画像が不十分なのです。

もちろん結果は一目瞭然。「消した時に写る景色≒周辺の画像」の関係を意識して消す物体を選ぶことが、クイックリペアをキレイに仕上げる最大のコツとなります。

コツ2:同じ範囲に何度か“クイックリペア”を使用する

レタッチしやすい画像を選んだとしても、一度の処理では若干の消しムラが生じることもあるでしょう。そんな時は、レタッチした同じ範囲に、もう一度レタッチ。

もう一度同じ範囲に同じ処理を施すだけで、消しムラをキレイに除去することができます。

ですが何度もクイックリペアを使用すると、“キレイすぎる違和感”が生じてしまうことも……。“一度クイックリペアをしたら写真全体を見て、違和感がないかどうかをチェックする”のように、使用は最低限にとどめることがキレイに仕上げるコツです。

コツ3:コピースタンプツールをうまく使い分ける

クイックリペアは手軽にレタッチができるというメリットがある分、自動処理なので、なかなか自分の思う通りに消せない……なんてデメリットもあります。そんなクイックリペアではうまく消せない部分には、“コピースタンプ”を使用しましょう。

コピースタンプは、カーソルを置いた位置と同じ画像を、なぞった部分に張り付けることができる機能。クイックリペアに比べ細かい作業を要しますが、クイックリペアでは消しきれなかった細かい部分のレタッチには優れています。

コピースタンプを使用する際のコツは、選択する部分を細かく変更すること。ずっと同じ部分を使用すると、なぞった部分すべてに同じ画像が貼り付けられ、のぺっりとした不自然な印象になってしまいます。なぞるのをやめたら、もう一度範囲を設定し直すのを意識づけることが、キレイに仕上げるコツです。

『Photoshop』に勝利する性能。レタッチのみが目的なら、買う価値十分アリ!

今回行った3本勝負では『Photoshop』に2勝1敗と、『TouchRetouch』の驚くべきレタッチ性能が明らかなになりました。

有料とは言え、月数千円の『Photoshop』と比較すれば、かなりコスパに優れているのではないでしょうか。

ですが『TouchRetouch』でできるのは、いらないものを消去するレタッチ機能のみ。色味調節や画像合成といった加工はできませんが、画像のレタッチだけが目的なら間違いなく買う価値アリですよ。

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