やさしい本泥棒を見た
作品と言えば良いのだろうか。死神?が
ナレーターと言う目線からか大戦中の
ドイツなのに死をあまり生々しく描写しな
いのも何故か理解出来る。確かに死を司る
モノの感覚は我々が感じる様な感情や理解
とは違うニュートラルな神聖さがあるの
かもしれない。西洋の作品で死を取り扱っ
たモノなのに一定の宗教色が無いのは新鮮
な驚きだった。一般の日本人だとそこらは
気づか無いか無関心だろうが西洋文化には
一定の宗教色が文化や血の一部の様に密接
なモノだからこの死神?からの描き方は
僕にはより生き死に敬意を表せた。この作
品は大戦当時のドイツの様子や問題をさら
っと描写しても軽くも重くも無いし死が虚
しいとも感じなかったのは僕だけだろう
か。僕の父親は先月天国に旅立った。
やらなきゃならない事をなんとか消化して
いる毎日で悲しみも寂しさめ無いがリーゼ
ルがルディとの別れの時とリーゼル自身を
死神が迎えに来たシーンでは泣けた。
悲しいと言うのでも無い。この作品の
オープニングでナレーター(死神)が、人は
誰でも死がやってくる。と言った事が自分
の事も含めて何故かリアルに感じられた
からだろうか。おとぎ話の様な表現だから
だろうか。生々しく死を描かなくても厳か
な気持ちにさせたこの作品は僕には素晴ら
しかった。
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