信州犬になりました
パートタイム教授、奥田健次です( ´ ▽ ` )ノ
大学を超早期退職して、西軽井沢で生活しています。とはいえ、心理臨床の仕事で世界各地を回っているため、あんまり軽井沢生活をのんびりというわけにいきません。
さて、うちの三代目ですが「目」はまあまあです。たまに座頭市っぽく両目つぶりになっていますが、元気に過ごしています。
食欲モリモリなのですが、実はリンゴを食べないんですよね。
昨年もあげようとしたけど「それ、いらない」という感じで逃げてました。先代の二代目はリンゴが大好きで、生のキャベツも大好きだったのに。
三代目は7年間、沖縄で生まれ育ってきた間、リンゴなるものを一度も食べたことが無いのでしょう。リンゴを見せて、顔に近づけただけで逃げます。鼻先に付けて臭いをかがせると、さらにその後、逃げます。
方々から「リンゴが身体に良いですよ」と自分に向けられていました。
せっかくやねんから、三代目も二代目のように食べなさい。
沖縄の言葉でいけば「かめーかめー」。
ということで、ちょっと真面目に偏食の介入をやってみることにしました。
こんな感じにリンゴの切れ端を見せると、固まって寄ってきません。食べ物への反応は凄まじいのに、明らかな偏食。というか食わず嫌い。
まあ、そこのところは犬は知らんが人間様の偏食は、山ほど、それも1回きりでバンバン直してきましたから。うちの三代目を「子ども」やと思ってやることに。
逃げないように優しくホールド。優しくですが、でも「後ずさり」はさせません。後ずさりすることで、余計に嫌になるから。
それで、鼻先へ。
・・・もちろん食べません。「やだ」と顔をそむけます。
ということで、口の中にほんの少し強引にねじ込み。笑
「やだ」と顔をそむけて拒否。
その次の瞬間。もう一度、ねじ込み。
「やだ」と三代目。しかし、顔をそむけるときに思わず、奥歯でシャリっとやってしまった。
その次の瞬間に、もう一度ねじこみ。
今度は「やだ」ではなく、すぐに奥歯のほうへ。
「シャリ、シャ・・・?」
「よっしゃ、きたっ!」
「シャ、シャリシャリシャリシャリシャリシャリシャリシャリシャリ・・・」
「でけた!」
この時点ですでにホールド外し。
んで、鼻先どころかジャーキー類をあげるくらいの距離でリンゴの切れ端を提示。
そしたら、自分から寄ってきて手から取って、めっちゃシャリシャリ食べまくり。笑
「三代目よ、リンゴの味が分かったかい? いよいよ信州犬らしくなったな」
信州犬、誕生の瞬間でした\(^o^)/
以降、こんな感じで自発的に取りに来る。
自発で来るようになればパーフェクト。
ただし、うちの三代目。沖縄時代から東京時代のシェルター生活で、前歯をボロボロにしていますから、奥歯でシャリシャリやるしかないんですね。だから、切れ端のリンゴでも食べにくそう。
あげたリンゴを持って帰って、シャリシャリやれる大きさだけ口に入れてシャリシャリやってます。
一心不乱にシャリシャリシャリシャリ。
次の写真があの有名な「うっひょー、うめぇよぉおおおおお」顔です(*´▽`*)=3
床に置いといたリンゴをさらに食べる。
だって、うめぇんだもん。
そして、シャリシャリシャリシャリシャリシャリ・・・。
シャリシャリシャリシャリシャリシャリ・・・。
どうですか? これがさっきまで食わず嫌いだった子ですよ。笑
新しいリンゴを用意。
「おかわり、食べます?」
「もちろん、食べます! 食べますとも!」
「舐めますとも!」
「おかわりしますとも!」
こんな感じで、1分ほどで偏食指導の完成です。
俺は人間の子どもが専門で、同じような指導は山ほどやってきました。
今、ちょうど徳島にコンサルに来ていますが、そういえばあれも徳島でした。もう15年くらい前になるかな?
親御さんや先生方、院生たちの見ている前で、どうしてもパンを食べられなかった子を数秒で「ロールパン・パクパク状態」にしましたね。みなさん魔法を見ているようだったみたいですが、こちらからすれば当たり前のこと。他にも、こんな感じのことを見た人はたくさんいるでしょ。
でもね。
三代目については、やっぱり自分の身内としてやったまで。他の犬までやってあげようという気持ちが全然まったく起こらない。
行動の原理は使うけど、犬の専門家なわけではないから。
ただ、三代目に実践してみたことを通して、原理や技術の正しさや応用の在り方を確認。
三代目、リンゴの味が分かって良かったな♪( ´ε`)
奥田健次
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