尾花沢にて…
2月は山形県尾花沢市にお招きいただきお話しする機会を得ました。山形では昨年に引き続き2度目の講演となります。
尾花沢市は昔から雌牛を長く肥育することが当たり前のように行われていた産地なのだそうです。
しかしながら、近年では経営判断から肥育期間を短くし回転率を上げるべきか、悩まれている方も出てきており、「地域の特性をいかに残すべきか」を考える契機にしたいとのことでした。
新型コロナウィルスの蔓延により国内経済はもちろん、肉牛業界は危機的状況といえます。
高級部位の受け皿であったインバウンドや海外市場の需要を失い和牛価格は暴落。また、国内でも感染が拡大したことで外食やイベントを自粛する動きが広がり、牛肉の引き合いは極端に弱まっています。
期待されていたオリンピックまでに訪日観光客を取り戻せるのかも不透明です。
このような大変な時にわざわざ集まってくださった方々に真摯に向き合いました。牛肉の美味しさについてお話しする一方、長期肥育や但馬牛の生産における経営の難しさにも触れ、さまざまな選択肢をお示しできるよう心がけました。
主宰:片平梨絵