自分を証明するもの
広島での土砂災害は大惨事になってしまいましたね……。言葉になりません。想定外だとか異常気象という言葉は忘れて、それらが普通に起こりうることを自覚しないといけない時代なのかもしれません。
そのような被害が二つ隣の県で起きていることが信じられないほど、神戸は穏やかな天気です。外は暑いのでしょうが、涼しい風が吹いていますので過ごしやすい一日でした。
さて、今日は先日NHKのBSで録画した映画を観ました。『Unknown』というサスペンス映画です。2011年に公開されたアメリカ映画ですが、当初の邦題が「身元不明」だったそうです。ところが東北の震災が起きたので、『アンノウン』というタイトルに変更されたとのことです。
私の大好きなリーアム・ニーソンが主演していますので、予告編の頃にはチェックしていた映画です。でもそのまま見逃していたようで、今回観るのが初めてです。この映画、久しぶりにやられてしまいました!何をやられたかと言いますと……。
私は映画のストーリーの先を読むのが得意で、どんでん返しが存在する映画の結末を的中させることが多いです。ところが、この映画は全く予想できない結末になっていました。「えぇ〜、そうきたか!」と妻と2人で絶句していました。久しぶりに超面白い映画を観ることができました〜
リーアム演じる主人公のマーティンは、アメリカ人の植物学博士です。学会で発表をするために、妻とともにベルリンに到着しました。ホテルに到着したとき、荷物のひとつが空港に置かれたままだったことに気づきます。マーティンはタクシーに乗ってすぐ空港に向かいました。
ところがその途中でタクシーは大きな事故を起こします。女性タクシー運転手に助けられますが、一時的な心停止となり4日間意識不明でした。軽度な記憶喪失を経験しながらも、宿泊していたホテルを思い出して妻に会いにいきます。ところが妻は自分のことを知らないといい、他人扱いします。
それどころか別人のマーティンも存在しています。自分の妻であったはずの女性が、その見知らぬ男性を夫だと言い張ります。そこから様々な事件に巻き込まれていって、最後に驚きのどんでん返しが待っているというストーリーです。サスペンスとアクションが好きな方は、絶対面白いので観てください。ネタバレはしませんからね〜!
全く知人がいない外国でパスポートもなく、家族に他人扱いをされたとしたら……。自分のアイデンティティを証明することが難しいですね。この映画を観ながら、個人のアイデンティティなんて実体のないものだと感じてしまいました。他人に成り済ますことなんて、ネット社会ではよくあることですね。
もっと突き詰めて考えれば、私たちが「自分」だと信じていることは、単なる思い込みかもしれません。他人が自分について証明してくれるからこそ、自分のアイデンティティを確認することができます。いろいろなことを考えさせてもらえる映画でした。
共演者も最高でした。演技が素晴らしいので、結末まで完全に騙されていました〜 タクシー運転手役のダイアン・クルーガーと、妻役のジャニュアリー・ジョーンズの女優陣も素晴らしかったです。いい映画でした!
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